ナポレオン (イギリスのトランプゲーム)

ナポレオンゲームの概要

ナポレオンは、トランプを使用するトリックテイキングゲームの一種であり、日本独特のルールが加わって発展してきました。本ゲームは、プレイヤーの戦略と運が絡み合う、奥の深い遊び方が特徴です。

基本情報

• - プレイヤー人数： 2人から7人程度
• - 使用カード:

- 2人プレイ時： Aと9以上のカードから24枚
- 3人プレイ時： Aと7以上のカードから32枚
- 4人以上の時： すべての52枚を使用

• - ジョーカーは使用しません。

ゲームの進行

1. ディール

ゲームはディーラーからスタートし、各プレイヤーに5枚ずつカードを裏向きで配ります。余ったカードは使用しません。

2. ビディング（宣言）

ビディングは参加者が順番に自分が取れるトリックの数を宣言していくプロセスです。最初のプレイヤー（エルデスト）は、十分な力があると考えるトリック数を言うか、パスを選択します。宣言する数字は次の条件を満たさなければなりません。

• - 2以上の数字であること
• - 前のプレイヤーよりも大きい数字でなければならない

ここで重要な概念が登場します。5トリック全てを取るという宣言を「ナポレオン」と言います。ナポレオンを宣言した場合のみに、他のプレイヤーは「ウェリントン」を宣言できます。この場合も5トリック全てを取る必要がありますが、ナポレオンを宣言できるほどの強い手を持つプレイヤーがいる場合に限り、達成が難しいとされます。

さらに、ウェリントンが宣言された場合、その後にブリュッヒャーを宣言する権利が与えられます。ブリュッヒャーも5トリックを取るための宣言となりますが、数段階の難易度が加わり、戦略が一層求められるようになります。

ビディングは、全員がパスするまで繰り返されます。最高の宣言をしたプレイヤーがディクレアラーとして、その後のプレイに進みます。

3. プレイ

ゲームの進行は通常のトリックテイキングルールに従います。ディクレアラーがオープニングレードを行い、そのスートが切り札となります。全てのプレイヤーが手札を使い切ると、そのディールは終了します。

4. スコアリング

ディクレアラーが宣言を達成した場合、残りのプレイヤーは本ゲームにおけるルールに従い、一定のチップを支払います。逆に、達成できなかった場合はディクレアラーが他のプレイヤーにチップを支払います。具体例は以下のとおりです。

• - 2,3,4トリック: 宣言した枚数のチップ
• - ナポレオン: 10枚
• - ウェリントン: 20枚
• - ブリュッヒャー: 40枚

また、異なるパターンでのチップの支払い方がルールとして存在します。次のディールへ進む際は、前回のエルデストがディーラーを務めます。

ゲームの終了

ゲームの終了に関しては明確なルールはありませんが、プレイヤー同士での協議により決定することが望ましいです。

オプショナルルール

ナポレオンには、ミゼールという宣言が存在します。この場合、目標はすべてのトリックで負けることです。1トリックでも勝つと、ディクレアラーは負けとなります。ミゼールを宣言したディクレアラーは、成功した場合は他プレイヤーからチップを受取り、失敗した場合は支払うことになります。ミゼールはノートランプで進行され、非常に戦略が求められるルールとなっています。

このように、ナポレオンは戦略性と心理戦を楽しむことができる、魅力的なトランプゲームです。

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