ニコラオス・ティス・エラザス (1969-)

ニコラオス・ティス・エラザス・ケ・ザニアス

ニコラオス王子（ギリシア語: Νικόλαος της Ελλάδας και Δανίας, 1969年10月1日 - ）は、ギリシャの旧王族です。

生い立ちと経歴

1969年、ニコラオス王子は、ギリシャ王コンスタンティノス2世とその妃アンナ＝マリアの次男として、イタリアのローマで誕生しました。これは、1967年4月のクーデターにより、ギリシャ王室が国外亡命を余儀なくされていた時期のことです。父王コンスタンティノス2世は、1973年に軍事政権によって廃位され、翌1974年にはギリシャの王制が正式に廃止されました。

幼少期から、ニコラオス王子は兄弟姉妹と共に、両親が1980年にロンドンに設立したギリシャ人学校で教育を受けました。その後、アメリカのブラウン大学に進学し、国際関係学を専攻。1993年に卒業しました。大学卒業後は、金融機関ナットウェストのマーケット部門に勤務しましたが、1998年からは父王の私設オフィスでスタッフとして活動しています。また、ギリシャで発生する洪水や地震などの自然災害に対する救援活動を目的として設立された「アンナ＝マリア財団」の委員も務めています。

結婚と離婚、そして再婚

ニコラオス王子は、ファッションデザイナーであるダイアン・フォン・ファステンバーグのイベントプランナー、タティアナ・ブラトニクと長年交際していました。2009年12月28日には、コンスタンティノス2世のオフィスを通じて二人の婚約が発表され、翌2010年8月25日には、ギリシャのスペツェス島で挙式を行いました。結婚式には、父方の伯母にあたるスペイン王妃ソフィアや、母方の伯母にあたるデンマーク女王マルグレーテ2世をはじめ、ヨーロッパ各国の王族が多数参列しました。

しかし、約14年後の2024年4月、ニコラオス王子とタティアナ妃はウェブサイトを通じて離婚を発表しました。二人の間に子供はいません。発表によると、タティアナ妃は引き続きギリシャに居住するとのことです。

2025年2月には、実業家であり、ギリシャのサッカークラブ、パナシナイコスFCの元オーナーでもあるヨルゴス・ヴァルディノヤンニの娘、クリシ・ヴァルディノヤンニと再婚しました。クリシ自身も離婚歴があり、以前の結婚で二人の子供をもうけています。結婚式はアテネの聖ニコラオス・ラガヴァス教会で執り行われました。

ニコラオス王子の生涯は、ギリシャ王室の歴史と密接に結びついており、その動向は常に注目を集めています。

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