ニコラス・ナッチブル

ニコラス・ルイス・チャールズ・ノートン・ナッチブル（Nicholas Louis Charles Norton Knatchbull、1981年5月15日 - ）は、イギリスの連合王国貴族であり、マウントバッテン・オブ・バーマ伯爵位とブラボーン男爵位の推定相続人です。彼の家系は、曽祖父である初代マウントバッテン・オブ・バーマ伯爵ルイス・マウントバッテンに遡り、祖母は第2代マウントバッテン・オブ・バーマ伯爵パトリシアです。父は現当主である第3代マウントバッテン・オブ・バーマ伯爵ノートンです。

2017年に父が伯爵位を継承したことに伴い、彼はブラボーン卿の敬称で呼ばれるようになりました。これは、彼が将来的に伯爵位を継承する可能性が高いことを示しています。

ニコラス・ナッチブルは、1981年にマウントバッテン・オブ・バーマ伯爵位とブラボーン男爵位の相続者であるノートン卿の長男として生まれました。父ノートン卿がチャールズ3世と親しい関係にあったため、彼は王太子であったウィリアム王子とは幼い頃からの親友です。幼少期から将来の国王となる人物と親交を深めていたことは、彼の人生に大きな影響を与えたと考えられます。

しかし、2000年代に入ると、ニコラス・ナッチブルのスキャンダルが明るみに出ます。友人たちとコカインを摂取している様子を映した動画が流出し、イギリスのメディアは「王室の親戚がコカイン中毒」と大々的に報道しました。この事件は、彼だけでなく王室にも大きな衝撃を与えました。彼はその後、麻薬更生施設への入退院を繰り返しており、薬物依存との闘いが続いていることが報じられています。

2021年5月20日、ニコラス・ナッチブルはフランス人のアンブル・プゼ（Ambre Pouzet）と結婚しました。結婚式は、彼の一族が所有するカントリー・ハウスであるブロードランズで民事婚として執り行われました。ブロードランズは、彼の家族にとって歴史的に重要な場所であり、結婚式をそこで挙げたことは、彼が家族との絆を大切にしていることの表れとも解釈できます。

ニコラス・ナッチブルの人生は、イギリス貴族の一員としての華やかな側面と、薬物依存という苦悩に満ちた側面の両方を併せ持っています。幼少期からの恵まれた環境、ウィリアム王子との親交、そして将来の伯爵位継承者としての責任。その一方で、薬物スキャンダルや更生施設への入退院など、困難な時期も経験しています。彼の今後は、イギリス社会において注目を集め続けるでしょう。

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