ニコラ・グルビッチ

ニコラ・グルビッチ：バレーボール界のレジェンド

ニコラ・グルビッチ（Nikola Grbić）は、1973年生まれのセルビア人バレーボール選手、指導者です。選手時代はセルビア代表のセッターとして、数々の国際大会で目覚ましい成績を残しました。その卓越した技術とリーダーシップで、チームを勝利に導き、「世界最高のセッター」と称えられました。

輝かしい選手キャリア

グルビッチは、ユーゴスラビア国内リーグを経て、1994年にイタリア・セリエAへ移籍。1995年にユーゴスラビア代表に選出されると、翌年のアトランタオリンピックで銅メダルを獲得し、その才能を世界に示しました。1997年には欧州選手権で準優勝に貢献し、欧州バレーボール連盟の年間最優秀選手に選ばれるなど、ヨーロッパNo.1セッターとしての地位を確立。

1998年世界選手権では銀メダルを獲得。セリエAのクーネオ、トレヴィーゾでは、コッパ・イタリア優勝、欧州チャンピオンズリーグ優勝を経験。2000年シドニーオリンピックでは、兄ウラジミール・グルビッチと共に金メダルを獲得しました。

2000年代に入ると、グルビッチは「世界一のセッター」として国際的に高く評価され、2001年欧州選手権、2003年欧州選手権で優勝、2003年ワールドカップでは銅メダルを獲得し、いずれもベストセッター賞を受賞しました。セルビア・モンテネグロ代表のキャプテンとして2004年アテネオリンピックに出場。

度重なる怪我に見舞われながらも、ベテランセッターとして活躍を続け、2008年北京オリンピックではセルビア代表のキャプテンとして4大会連続のオリンピック出場を果たしました。

2007年からはセリエA・トレントでプレーし、リーグ初優勝、欧州チャンピオンズリーグ初優勝に貢献。2009年に移籍したクーネオでも、リーグ初優勝に貢献しました。自国開催の2009年ワールドリーグではベストセッター賞を受賞。2010年世界選手権では銅メダル獲得とベストセッター賞を受賞しました。1995年から2010年まで代表を務め、獲得したメダル数は19個に上ります。

2013年にはロシア・スーパーリーグのゼニト・カザンへ移籍し、自身3度目のリーグ優勝を果たしました。

指導者としての新たな挑戦

現役引退後の2014年、セリエAのシル・サフェーティ・ペルージャの監督に就任し、指導者としてのキャリアをスタート。2015年2月には、セルビア代表監督に就任しました。

バレーボール殿堂入り

2016年7月、グルビッチはバレーボール殿堂入りの栄誉に浴しました。これは、彼の選手としての輝かしい功績と、バレーボール界への多大な貢献が認められた結果と言えるでしょう。

主な球歴

オリンピック：金メダル（2000年）、銅メダル（1996年）
世界選手権：銀メダル（1998年）、銅メダル（2010年）
ワールドカップ：銅メダル（2003年）
欧州選手権：優勝（2001年）

所属クラブ

OK GIKバナト
OKヴォイヴォディナ・ノヴィサド
ガベカ・モンティキアーリ
パッラヴォーロ・カターニア
クーネオVBC
シスレー・トレヴィーゾ
アシステル・ミラノ
パッラヴォーロ・ピアチェンツァ
トレンティーノ・バレー
ピエモンテ・バレー
ゼニト・カザン

指導歴

シル・サフェーティ・ペルージャ
バレーボールセルビア男子代表
ヴェローナ
ZAKSAケンジェジン＝コジレ
バレーボールポーランド男子代表

ニコラ・グルビッチは、選手として、指導者として、常にバレーボール界の第一線で活躍し続けています。彼の情熱と才能は、これからも多くの人々に感動と勇気を与え続けるでしょう。

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