ニシャヴァ郡

ニシャヴァ郡 (Nišavski okrug)

ニシャヴァ郡は、セルビアの中央部に位置する郡です。郡庁所在地はニシュで、セルビア国内ではベオグラードに次ぐ第二の都市として知られています。郡の名前は、その中心都市であるニシュに由来します。

基礎自治体

ニシャヴァ郡は、以下の6つの基礎自治体とニシュ市によって構成されています。ニシュ市は「 град (grad) 」というより強い自治権を持つ市であり、他の5つの自治体は「 општина (opština) 」と呼ばれる日本の町や村に相当するものです。

アレクシナツ (Aleksinac)
スヴルリグ (Svrljig)
メロシナ (Merošina)
ラジャニ (Ražanj)
ドリェヴァツ (Doljevac)
ガジン・ハン (Gadžin Han)

ニシュ市 (Niš) は規模が大きいため、市内に以下の5つの都市区 (градцка општина / gradska opština) を有しています。

メディヤナ (Medijana)
ニシュカ・バニャ (Niška Banja)
パリルラ (Palilula)
パンテレイ (Pantelej)
ツルヴェニ・クルスト (Crveni Krst)

民族構成

2002年の国勢調査によると、ニシャヴァ郡の主な民族構成は以下の通りです。

セルビア人: 361,959人
ロマ: 9,224人

歴史と文化

ニシュ市内には、17世紀末に築かれたニシュ要塞があります。この要塞は、バルカン半島において最も保存状態の良い要塞の一つとして知られています。また、ニシュ郊外には、チェガルの戦い（1809年）で命を落としたセルビア人兵士の頭蓋骨を用いて建てられた骨の塔（Ćele kula）が現存しています。この戦いは、ステヴァン・シンジェリッチ率いるセルビア人勢力がオスマン帝国に対して蜂起したもので、オスマン帝国側の勝利によってセルビア人の敗北が決定的となりました。

さらに、スヴァ山地の麓、ニシュ市街から数キロの場所には、セルビア国内で最も有名な温泉地であるニシュカ・バニャがあります。温泉地として多くの観光客が訪れます。

関連項目

セルビアの郡

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