ニュースウィークリー

1981年4月12日から1990年3月25日にかけ、NHK総合テレビジョンで放送された生放送形式のニュース番組です。毎週日曜日、その週に起きた国内外の主要な出来事をまとめて伝えることを主眼としていました。単に事実を列挙するだけでなく、NHKの全国各放送局から寄せられた地域の話題や、注目すべき人物に焦点を当てたトピックスなども紹介され、映像を豊富に用いたマガジン番組の体裁をとっていました。これにより、一週間の大きなニュースから身近な出来事まで、多角的な視点から情報を提供する番組として位置づけられていました。

番組開始当初の約4年間、1981年4月から1985年3月にかけては、毎週日曜日の夜、22時台に放送されていました。この時期は、画面にアナウンサーの姿は映らず、ナレーションによって進行する形式が取られていました。担当したアナウンサーの名前も、視聴者に意識させないためか、番組内では明記されませんでした。また、番組の放送回数を示す表示が、オープニングではなくエンディングに示されるという、やや独特のスタイルを持っていました。この初期における具体的な放送時間帯は、まず1981年4月から1984年3月までは原則として日曜22時30分から22時45分までの15分間でした。その後、1984年4月から1985年3月にかけては、同じ日曜夜ながら、討論番組である『視点』と放送枠を入れ替える形で、原則日曜22時00分から22時15分に変更されています。この夜間放送期には、加賀美幸子氏や名取将氏といった、NHKのベテランアナウンサーらがナレーションを担当していました。

1985年4月からは、番組の放送時間帯が大きく変更されました。長年にわたり日曜朝に親しまれてきた視聴者参加型音楽番組『あなたのメロディー』の後継として、毎週日曜日の午前11時台へ移動することになったのです。この時間帯の変更に伴い、番組の内容や形式も大幅に刷新されました。特に大きな変化は、画面にアナウンサーが登場してニュースを伝える、いわゆる『顔出し』スタイルが採用された点です。これにより、よりパーソナルな雰囲気で情報が伝えられるようになりました。この午前中の放送期には、明石勇氏や石戸谷健一氏といった、当時『7時のニュース』で週末の担当を務めていたアナウンサーたちが兼任する形で出演していました。また、番組開始当初に見られた放送回数のエンディング表示は、このリニューアルを機に廃止されました。この午前中への移動後の放送時間は、番組終了まで原則として日曜11時00分から11時20分までの20分間となりました。

『ニュースウィークリー』は、1990年3月25日をもって9年間の歴史に幕を閉じましたが、一週間のニュースをまとめて振り返るという番組のコンセプトや機能は、その後のNHKの報道番組に様々な形で引き継がれていきます。例えば、早朝のニュース情報番組である『NHKモーニングワイド』や、現在も続く『NHKニュースおはよう日本』の週末版では、一週間を振り返るコーナーが設けられました。さらに、1994年には、未来を担う小中学生を対象とした『週刊こどもニュース』が放送を開始します。この『週刊こどもニュース』は、本来のターゲット層である子供たちだけでなく、難しいニュースを分かりやすく解説する手法が好評を博し、特に高齢者をはじめとする多くの大人の視聴者も獲得しました。こうした予想外の反響を受け、1999年には、より大人向けの本格的な週刊ニュース番組として『NHK週刊ニュース』が新たにスタートすることになります。『ニュースウィークリー』は直接的な後継番組ではありませんが、一週間単位でニュースを整理し伝えるというスタイルの基礎を築き、その後の週刊ニュース番組群へと繋がる重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

関連するNHKの週刊・年間ニュース番組としては、『ニュースハイライト』（年間の国内外ニュース特集）、『週刊こどもニュース』、『NHK週刊ニュース』のほか、『週刊ハイビジョンニュース』、『週刊ニュース深読み』、『週刊まるわかりニュース』、『週刊手話ニュース』、『こども手話ウイークリー』など、様々な形式やターゲットに向けた番組が放送されています。

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