ニュースデイ (テレビ番組)

番組概要

『ニュースデイ（Newsday）』は、イギリスの公共放送局であるBBCが制作する国際ニュース番組です。2011年6月13日にBBCワールドニュースで放送が開始され、世界に向けて配信されています。この番組は、特にアジアとその金融市場に関連するニュースに重点を置いて構成されており、その日のトップニュースの分析や議論、BBC独自の取材によるリポート、特派員による特集やインタビューのプレビューなどを通じて、国際情勢を深く掘り下げて伝えています。

放送時間帯は、視聴する地域によって異なります。アジア太平洋地域では朝のプライムタイムに、ヨーロッパやイギリスでは深夜から未明にかけて、そしてアメリカ大陸では深夜帯に位置付けられており、それぞれの地域の視聴者が最新の国際ニュースに触れる機会を提供しています。

番組はBBCワールドニュースの他、英国内ではBBC News Channelの深夜帯に放送されており、時には地上波のBBC Oneで放送されることもあります。アメリカ合衆国では、公共放送サービス（PBS）の系列局を通じて視聴することが可能です。

特徴的な構成と進行

『ニュースデイ』の最も特徴的な点は、複数の場所から同時に放送を行う分割プレゼンテーション形式を採用していることです。主に、ロンドンのスタジオとシンガポールのスタジオからそれぞれキャスターが番組を進行します。通常、ロンドンからはバビタ・シャルマやカシア・マデラが、シンガポールからはシャランジット・レイルが中心的な役割を担います。それぞれのキャスターが担当地域やテーマに関連するニュースやリポートを紹介し、スタジオにゲストを招いて議論やインタビューを行うこともあります。

また、アメリカ合衆国で特に重要な出来事が発生した際には、ワシントンD.C.からの放送に切り替わることがあります。この場合、キャティ・ケイやローラ・トレヴェリアンのいずれかが担当します。例えば、歴史的に重要な人物の死去や、アメリカの主要政党の大統領候補指名に関する大きな動きがあった際などに、このような体制が取られました。

キャスターが常設スタジオ（ロンドンまたはシンガポール）ではない場所から放送を行う場合、通常番組冒頭で流れる、ミシャル・フサインのナレーションを伴ったスタジオを示すオープニングCGは表示されません。

役割分担として、ロンドン担当のキャスターは、英国内の視聴者向けに番組関連の追加情報や次の番組への誘導などを行いますが、シンガポール担当のキャスターは、毎時30分から放送される『アジアビジネスレポート』を兼任しています。

特定のニュースイベントに対応するため、過去にはフィリピンのタクロバン（台風被災後）やポーランドなど、通常の拠点以外の場所から特別中継が行われたこともあります。キャスターの一時的な休養や他業務のため、担当キャスターが入れ替わったり、シンガポールのスタジオから一人で全編を進行したりする期間もありました。例えば、バビタ・シャルマが不在の際には、シャランジット・レイルやBBC初の日本人キャスターである大井真理子などがシンガポールから担当した事例があります。また、夏季オリンピックのような大規模な国際イベント期間中は、シンガポールのスタジオから一人のキャスターが単独で番組を進行することが一般的です。

放送体制の変遷と休止

2015年8月3日には、シンガポールに開設された新しいアジア太平洋ニュース本部からの放送が始まり、これに伴いスタジオセット、グラフィックデザイン、そしてデヴィッド・ロウが作曲したテーマ音楽などが一新され、番組のビジュアル面が刷新されました。

放送スケジュールにも変更がありました。2012年6月18日以降、主な放送時間は日曜日から木曜日の深夜帯（GMT基準）に変更されています。英国内では月曜日から木曜日の深夜2時間枠で放送されています。

番組内では、イギリスおよびアメリカ（PBS）の視聴者向けに、過去の主要なニュース映像を振り返る「今週の歴史」というコーナーが設けられています。ただし、海外向けの放送枠ではこのコーナーは放送されず、代わりにコマーシャルが流れる時間となります。

世界的な新型コロナウイルス（COVID-19）の感染拡大の影響を受け、英国内での制作体制が変更されたことにより、2020年3月27日から2021年7月20日まで、『ニュースデイ』は一時的に放送が休止されました。この期間、番組が本来放送される時間枠は、追加の30分間ニュース番組である『BBCワールドニュース』に一時的に置き換えられていました。

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