ニュースワイドKTN

『ニュースワイドKTN』は、長崎県を放送対象地域とするテレビ局、テレビ長崎（KTN）が制作・放送していた、夕方の時間帯のローカルワイドニュース番組です。この番組の正式な名称は『FNNニュースワイドKTN』として放送されていました。1984年10月1日にその放送が開始され、1987年10月4日に最終回を迎えるまでの約3年間、長崎の視聴者に向けて日々の出来事や地域情報を伝える役割を担いました。本番組は、フジテレビ系列の全国ニュース番組として広く知られていた『FNNスーパータイム』のローカルパートという位置づけであり、全国の主要なニュースと合わせて、長崎県内に特化したきめ細やかな情報を視聴者に提供するための重要な報道枠でした。

番組で扱われた内容は、長崎県内の政治や経済の動向、社会的な出来事、事件・事故、地域のイベント情報、文化的な話題、そして日々の気象情報など、長崎県民の生活に密接に関連する幅広いジャンルにわたっていたと考えられます。夕方の主要なニュース番組として、その日の県内での出来事を速報性をもって伝え、視聴者が地域の現状や課題を理解するための基幹的な情報源としての機能を果たしていました。テレビ長崎の報道セクションが主体となって取材活動を行い、独自の視点からニュース項目を選定し構成することで、地域社会に根差した報道姿勢を追求していました。

『FNNニュースワイドKTN』の放送時間については、平日と週末で異なる設定がされており、また週末版は平日版より遅れて開始されました。平日版は、月曜日から金曜日までの放送で、番組が始まった1984年10月1日から、最終週である1987年10月2日まで、毎日午後6時00分から午後7時00分までの1時間枠で放送されていました。この1時間の枠では、通常、全国ニュースである『FNNスーパータイム』本編が前半に放送され、その後、テレビ長崎が制作した長崎県内のローカルニュースや特集コーナーなどが放送される形式が取られていました。これにより、視聴者は全国的なニュースの流れを把握しつつ、続けて地元の詳細な情報を得ることができました。

一方、週末版の放送は、平日版の開始から少し遅れた1985年4月6日にスタートしました。週末版も番組終了日の1987年10月4日まで継続されましたが、土曜日と日曜日で放送時間帯が異なっていました。土曜日の放送時間は午後6時00分から午後6時30分までの30分間でした。そして、日曜日の放送時間は午後5時30分から午後6時00分までの30分間でした。週末版でも、その日一日の県内ニュースをまとめたものや、週末ならではの企画、地域情報、詳しい天気予報などが伝えられていたと考えられます。週末にもローカルニュースの枠を設けることで、テレビ長崎は長崎県内の情報ニーズに応じた報道体制を強化していました。

『FNNニュースワイドKTN』は、テレビ長崎がフジテレビネットワーク（FNN）の一員として、地域社会への情報提供という重要な役割を担った報道番組です。全国的なニュースの視点を持ちながらも、長崎という特定の地域社会の出来事や関心事に焦点を当てることで、地域メディアとしての使命を果たそうとしました。約3年という放送期間はテレビ番組としては標準的ですが、この期間中、『ニュースワイドKTN』は長崎県における夕方のニュース番組の歴史に確かな足跡を残しました。

1987年10月4日に最終回を迎えるまでの約3年間、『ニュースワイドKTN』は長崎県民にとって、日々の生活の中で地域の情報を得るための身近な存在として親しまれたことでしょう。この番組が培った地域報道の経験や精神は、その後にテレビ長崎で放送された後継の夕方ニュース番組へと引き継がれていったと考えられます。

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