ニュースKOBE発

（ニュースこうべはつ）

NHK神戸放送局が、兵庫県に向けて制作・放送していたローカルニュース番組です。2003年 3月31日に放送を開始し、16年間にわたって兵庫県内の夕方の情報を提供し続け、2019年 3月29日に放送を終えました。NHK総合テレビジョンで平日夕方に放送され、祝日は休止となりました。

この番組は、NHKが夕方の地域情報番組を強化する方針の下、前身である『ニュースかんさい発神戸』を引き継ぐ形で誕生しました。『ニュースかんさい発神戸』は、2002年9月に関西の各放送局が夕方の時間帯を府県別の放送に充てることになった際に、兵庫県向けのローカル枠としてスタートしたものです。『ニュースKOBE発』と改題されたのは、2003年 3月31日からNHK総合テレビジョンで広域・各地域のニュースを包括する形で放送が始まった『かんさいニュース1番』の開始に伴うものです。

番組の中心は、兵庫県内の出来事や地域に根ざした話題でした。しかし、関西地方の他府県からのニュースやリポートも適宜伝えられました。気象情報については、当初東京から放送される『首都圏ネットワーク』のパートを同時ネットする形式が取られていましたが、後に全国の気象情報は別途放送されるようになりました。番組の大きな特徴の一つとして、阪神・淡路大震災の経験や記憶を語り継ぐための企画や、有識者・視聴者からのメッセージを紹介するコーナーを設けていた点が挙げられます。

放送時間は番組の歴史の中で数回変更されています。前身の『ニュースかんさい発神戸』時代は18時45分から15分間でした。『ニュースKOBE発』となって最初の半年間は18時30分開始に拡大し、この時期から企画コーナーが登場します。2003年9月29日からはさらに早い18時10分開始となり、この体制が2015年3月まで続きました。18時10分開始の時期には、一時期大阪から関西のニュースをネットで受ける時間がありましたが、後に原則として全編が神戸からの放送となりました。2015年3月30日からは放送時間が18時30分開始に戻され、終了までこの時間帯での放送となりました。なお、阪神・淡路大震災発生から24年を迎えた2019年1月17日は、特別報道のため前座番組が拡大され、『ニュースKOBE発』としての放送は休止されましたが、番組担当アナウンサーがニュースの一部を伝えています。

番組では、地域に密着した様々なコーナーが設けられました。例えば、月曜日には県内の話題を紹介する「知っとぉ?兵庫」（前身は「とっておき兵庫」）、火曜日には震災の教訓を伝える「震災いのちのきずな・防災考」、水曜日には視聴者からの投稿ビデオを紹介する「ビデオレター」、木曜日には県内の展覧会情報を伝えるコーナーがありました。金曜日には、担当キャスターが県内各地を訪れる「兵庫ぶらり旅」や、週末の行楽情報を伝えるコーナー、そして公開生放送でジャズのミニコンサートを届ける「ジャズライブKOBE」が放送されました。過去には、震災メッセージを紹介する「震災メッセージ」や、金曜日の公開生放送企画「Cafeトアステーション」などがありました。また、大河ドラマに合わせた企画や、県内企業のトップインタビュー、関西広域のニュースを扱うコーナーなども編成されていました。

番組を彩る音楽にも特徴がありました。当初は前身番組のジャズアレンジされたテーマ曲を使用していましたが、2003年 3月31日からは神戸市在住のジャズピアニスト、安藤義則氏作曲・演奏の「SeaWind」がテーマ曲として使われるようになりました。また、気象情報の際にはジェイク・シマブクロ氏の楽曲がBGMとして流れていました。東日本大震災発生時には、一時的に番組の放送が休止された時期もありました。

長年にわたり兵庫県の夕方を彩った『ニュースKOBE発』は、2019年 3月29日の放送をもって終了。翌週の2019年 4月1日からは、後継番組として『Live Love ひょうご』が放送されています。多くのキャスターやリポーターがこの番組の制作・放送に携わりました。

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