ネクロブッチャー

ネクロブッチャー (Necrobutcher) - メイヘムを支える重鎮ベーシスト

ヨルン・ストゥッベルド（Jørn Stubberud）は、1968年4月13日生まれのノルウェー人ヘヴィメタルミュージシャンであり、ネクロブッチャーの名で広く知られています。彼は、ブラックメタルバンド、メイヘム（Mayhem）のベーシストとして最も有名であり、バンドの創設メンバーの一人として、その歴史を支え続けています。

メイヘム結成と初期の活動

1984年、ネクロブッチャーは、デストラクター（後のユーロニモス）、マンハイムと共にメイヘムを結成。この時、彼はベースを担当し、バンドの音楽的な基礎を築きました。しかし、バンドの初期はメンバーの入れ替わりが激しく、1991年にはボーカリストのデッドが自殺するという悲劇に見舞われます。この事件後、ネクロブッチャーはバンドを一時脱退。この背景には、デッドの精神状態悪化の一因とされるユーロニモスとの関係や、ネクロブッチャー自身がデッドと親しかったことが影響していると言われています。脱退後、ヴァルグ・ヴィーケネスがセッションベーシストとして参加しますが、1993年にユーロニモスがヴァルグに殺害されるという更なる悲劇が起こり、メイヘムは一時解散を余儀なくされます。

メイヘム再結成とネクロブッチャーの復帰

1994年、ヘルハマーを中心にメイヘムが再結成されると、ネクロブッチャーはベーシストとして復帰。以降、現在に至るまでメイヘムのメンバーとして活動を続けています。4thアルバム『Ordo Ad Chao』では、ブラスフェマーが作曲した楽曲のベースラインを十分に練習する時間がなかったため、2曲のみの演奏に留まり、残りの楽曲はブラスフェマーがベースを兼任しました。しかし、彼のメイヘムへの貢献は計り知れません。

メイヘム以外での活動

ネクロブッチャーは、メイヘム以外にもChecker Patrol、Kvikksølvguttene、L.E.G.O、Musta、Septicといったバンドに参加していましたが、これらのバンドでの活動は比較的少ないものでした。Kvikksølvgutteneでは、1枚のアルバムとEPをリリースしています。また、トーケのシングル『Swine of Hades』やブラッドソーンの3rdアルバム『Under the Reign of Terror』にゲスト参加するなど、幅広い活動を行っています。

メイヘムへの情熱

ネクロブッチャーの背中には、左肩から右肩にかけてメイヘムのロゴタイプの入れ墨が彫られています。これは、彼がメイヘムというバンドにどれほどの情熱を注いでいるかの証と言えるでしょう。幾多の困難を乗り越え、メイヘムを支え続けるネクロブッチャーは、ブラックメタル界の重鎮として、その名を歴史に刻んでいます。

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