ネットマネー

ネットマネーとは

『ネットマネー』（NET M@NEY）は、2006年に創刊された日本初のネット専門の投資情報月刊誌です。この雑誌は、株や投資に関する情報を提供し、特にインターネットを通じた株取引が注目されていた時期に登場しました。2017年11月号をもって休刊するまで、ネットマネーは多くの個人投資家に愛され続けました。

創刊の背景

ネットマネーの創刊に至った背景には、2005年の新興市場におけるネット関連企業の株の急騰があります。この時期、多くのデイトレーダーが登場し、彼らは瞬時に億単位の利益を得ることが話題となっていました。また、ブログの普及により、一般の個人投資家が自らの投資成果を報告する姿も見られました。このような環境の中で、ネットマネーはネットを活用した投資情報を提供するために創刊されました。

編集方針と連載内容

誌面は色彩豊かであり、写真やグラフを大きく使うことで視覚的にも魅力を持たせていました。特集は、アナリストやトレーダーを取り上げる内容が中心で、投資セミナーやDVDを販売する自称“プロ個人投資家”も多く登場しました。特に石田高聖という投資家は、雑誌のアイコン的な存在でありました。しかし、彼の逮捕や法令違反などにより連載は終了することになりました。

個人投資家への取材に際しては、実績の確認が十分でなかったことも問題視されました。特に2006年には「SO汚ねぇおっさん」という投資家の実績が詐称であったことが明らかになり、ネットマネーがその報道に関与していたため問題となりました。また、創刊当初から連載を持っていた若林史江が記事を盗用していた事実も報じられ、誌面の信頼性が揺らぐこととなりました。

お笑いタレントやコラムニストとのコラボ

連載には多彩な顔ぶれがおり、お笑いタレントのヒロシによる「ヒロシ・マネー」や、木村和久の「目指せ株ミリオネア」、北村庄吾の「年金博士の信用取引修行」など、投資を学ぶための企画が並びました。特に「株自腹30万円バトル」は、編集部員が実際に株取引を行い、その過程や結果を報告することで臨場感あふれる内容を提供しました。

別冊・増刊の発行

また、廣済堂あかつき時代には、別冊や増刊として異なるジャンルの雑誌も発行されていました。2007年にはビジネスライフスタイルマガジン『BIZ STYLE』の創刊準備号を発売し、その後もいくつかの号を発行しました。さらに2008年には野球雑誌『ホームラン』の新装刊準備号や選手名鑑を増刊として発売するなど、多岐にわたって展開されました。

まとめ

このように、ネットマネーは単なる投資情報誌にとどまらず、個人投資家の知識や情報を深めるためのプラットフォームとして機能していました。しかし、数々のトラブルを経て2017年に休刊となったことは、その歴史における試練を物語っています。ネットマネーの存在は、日本の投資文化に少なからず影響を与えたと言えるでしょう。

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