ノイエス・ドイチュラント

ノイエス・ドイチュラント（Neues Deutschland、「新しいドイツ」の意味）は、ドイツで発行されている日刊紙です。元々は、ドイツ民主共和国（東ドイツ）の支配政党であったドイツ社会主義統一党（SED）の機関紙として創刊され、その論調はSEDの見解を反映していました。

東ドイツ時代

1946年4月23日、ドイツ共産党とドイツ社会民主党の合併に伴い、それぞれの機関紙であった「ドイツ人民新聞」と「ダス・フォルク」を統合する形でノイエス・ドイチュラントは発刊されました。初代編集長はカール・マーロンが務め、1950年までその職にありました。SEDにとって、ノイエス・ドイチュラントは重要な宣伝媒体であり、政府や党の動向を重点的に報道していました。最盛期には約100万部の発行部数を誇りました。

ドイツ再統一後

ドイツ再統一後、ノイエス・ドイチュラントの発行部数は減少し、2006年には約4万5千部にまで落ち込みました。現在は、東部ドイツの住民の代弁者として、特定の党に偏らず、左派全体を見渡し、民主的な社会主義を追求することを目標としています。しかし、発行・流通の面では、依然として左翼党への依存が続いています。

ギュンター・シャボフスキーは、ベルリンの壁崩壊の直接的なきっかけを作ったSED政治局員であり、ノイエス・ドイチュラントの元編集長でもあります。

ノイエス・ドイチュラントは、その歴史的背景から、ドイツの政治や社会において重要な役割を果たしてきた新聞と言えるでしょう。

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