ノースベイ (オンタリオ州)

ノースベイ（North Bay）

カナダ、オンタリオ州の北オンタリオ地方に位置するノースベイは、広大なニピシング湖の北岸に面した都市です。この湖畔という地理的な位置が、そのまま都市の名前の由来となっています。行政区分としてはニピシング地区に属しており、2021年に行われた国勢調査では、人口は5万2662人を記録しました。

歴史

この地域の開拓史は、17世紀初頭に探検家サミュエル・ド・シャンプランらが足を踏み入れたことに端を発します。しかし、都市としての形成と発展を決定づけたのは、1882年のカナダ太平洋鉄道（CPR）の開通でした。ノースベイは、カナダ西部の開発への重要な起点となり、鉄道産業を中心に目覚ましい発展を遂げ、「鉄道の街」として広く知られるようになりました。1925年には正式に市政が施行され、その後も木材業、鉱山業、そして鉄道関連産業が都市の成長を力強く牽引していきました。

地理

オンタリオ州の州都トロントからは北へおよそ330kmの距離に位置するノースベイは、州南部とは大きく異なる地理的特徴を持っています。カナダ楯状地と呼ばれる広大な岩盤地帯の上にあり、全体的に起伏に富んだダイナミックな地形が広がっています。森林と湖が織りなす景観は、南部オンタリオの平坦な農地とは対照的です。

言語と文化

ノースベイは、比較的フランス系カナダ人のコミュニティが大きい都市の一つです。2016年の統計によれば、住民のうちフランス語を母語とする人々の割合は13.0%に達しており、この地域におけるフランス語圏文化の影響を示しています。

教育

市内には、高等教育機関として以下の主要なカレッジと大学があります。

ニピシング大学（Nipissing University）
キャナドア・カレッジ（Canadore College）

これらの教育機関は、地域社会に教育と研究の機会を提供しています。

交通

市内の公共交通サービスは、ノースベイ・トランジット（North Bay Transit）が担っています。また、地域間を結ぶ鉄道としては、オンタリオ・ノースランド鉄道（Ontario Northland Railway、略称ONR）が運行されており、過去の鉄道の街としての歴史を現在に繋いでいます。

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