ノーニュークス・アジア・フォーラム

ノーニュークス・アジア・フォーラム

ノーニュークス・アジア・フォーラム（No Nukes Asia Forum）は、アジアの各国の非政府組織（NGO）によるネットワークであり、「核も原発もないアジア」を目指しています。このフォーラムは、同名のシンポジウムを通じて広くその目的を掲げており、参加者や賛同者は国内外から集結します。

歴史的背景

このフォーラムは1992年の横浜にて、NGOメンバーが集まるプレ・地球サミットをきっかけに設立されました。提案者である韓国の金源植氏の指導のもと、1993年には日本で初めてのフォーラムが開催されました。このイベントにはアジア8か国から1354名の参加者が集まり、各国のNGOが連携して活動を行っています。以降、このフォーラムは毎年開催されることとなりますが、2002年以降は不定期に開催されています。

開催内容と特徴

フォーラムの特徴の一つは、参加者の多様性です。都市部の活動家や学者に加え、原発立地地域の住民も多く参加し、彼らの意見や経験が議論されます。また、会議の形式もただのディスカッションに留まらず、現地の住民との交流会が設けられることが重視されており、実際にその地域の問題を理解し、共感を深めることが期待されています。

台湾では特に原発を巡る話題が多く、住民反対や事故の影響で建設が進んでいない台湾第四原子力発電所の問題が広く取り沙汰されています。これに関連して、フォーラムの開催地は日本から台湾へと広がり、アジア間での情報交換や経験の共有が進行しています。

フォーラムの活動

日本に事務局が置かれているフォーラムでは、隔月で発行される「ノーニュークス・アジア・フォーラム通信」を通じて、最新の情報が発信されています。1998年からは国内向けにメーリングリストも運用され、関心のある人々が情報交換を行える場も提供されています。

過去の開催履歴

これまでに行われたノーニュークス・アジア・フォーラムの開催履歴は以下の通りです：

• - 第1回: 1993年 日本
• - 第2回: 1994年 韓国
• - 第3回: 1995年 台湾
• - 第4回: 1996年 インドネシア
• - 第5回: 1997年 フィリピン
• - 第6回: 1998年 タイ
• - 第7回: 1999年 インド
• - 第8回: 2000年 日本
• - 第9回: 2001年 韓国
• - 第10回: 2002年 台湾
• - 第11回: 2005年 台湾
• - 第12回: 2008年 日本
• - 第13回: 2010年 台湾
• - 第14回: 2011年 日本
• - 第15回: 2012年 韓国
• - 第16回: 2014年 台湾
• - 第17回: 2016年 日本

2012年 韓国開催の詳細

特に2012年に韓国で行われた第15回フォーラムは、以下の日程で実施されました：

• - 3月19日: サムチョクにて新規原発予定地の集会、デモ
• - 3月20日: ヨンドクで同様の集会、デモ
• - 3月21日: プサンでの環太平洋原子力会議に抗議する活動
• - 3月22日: ソウル・ソガン大学にて国際会議
• - 3月23日: ソウルで原子力産業サミットへの抗議およびパネルディスカッション
• - 3月25日: 核安保サミット抗議行動

2014年 台湾開催の詳細

2014年に台湾での第16回フォーラムは次のようなスケジュールでした：

• - 9月25日: 来賓の到着
• - 9月26日: 国際会議と歓迎イベント
• - 9月27日: 国際会議、共同声明の採択後、重要な歴史的センターの訪問
• - 9月28日: 原発見学と住民との座談会
• - 9月29日: 記者会見の実施

2016年 日本開催の詳細

2016年の第17回フォーラムは、福島を中心に様々な活動が行われました。各国の報告や意見交換が進められたこの会合は、反核活動がもたらすインパクトを再確認する機会でもありました。

結語

ノーニュークス・アジア・フォーラムは、アジア各国のNGOが協力し、核エネルギーからの脱却を目指す貴重な場です。今後も、さらなる活動の展開が期待されます。

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