ハイパーウォーズ

ハイパーウォーズ

『ハイパーウォーズ』は、メディアワークス（現KADOKAWA）のゲーム雑誌『電撃王』を中心に展開された読者参加型ゲームです。後にハドソンからPCエンジン用ゲームも発売され、メディアミックスな展開を見せました。

電撃王での展開

1993年3月号で予告され、翌月から1994年10月まで、『電撃王』の偶数月号に隔月で掲載されました。これは『コンプティーク』で人気を博した「ロボクラッシュ」の流れを汲む企画で、プレイヤーはバトルビーストと呼ばれる戦闘兵器をチューンナップし、互いに競い合います。トーナメント形式で大会は進行し、決勝戦の結果は2ヶ月後の号で詳細なリプレイ記事として掲載されました。

ストーリー

物語の舞台は、超コンピュータ「ブレインコア」によって生まれた戦闘兵器「バトルビースト」が活躍する未来の銀河。彼らの力は宇宙戦争で猛威を振るい、銀河を荒廃させました。この状況を憂いたBUTY（ボード・オブ・ウルティメイト・テクノロジー）の長官、ベル・チャンドラーは、バトルビーストの戦いを健全なスポーツへと転換させるため、銀河規模のトーナメント「ハイパーウォーズ」を開催します。

システム

参加者は『電撃王』の応募用紙に、バトルビーストの能力や行動を詳細に記入して投稿します。設定項目は多岐にわたり、複雑な組み合わせが可能です。

基本設定: バトルビーストの素体と、組み込む因子（ジーン）をそれぞれ15種類以上から選択します。
追加装備: ブレイン、フレーム、マッスル、アーマー、センサリーの5項目を、それぞれ8種類以上の選択肢から選びます。さらに、数十種類の武器から装備を選択可能です。
人員: 搭乗者である「マスター」、ビーストの意識である「ブレインコア」、そして運用スタッフの能力を設定します。
行動: 地形ごとの対応、索敵行動、実際の戦闘行動を決定します。
チーム: 第2回からは、参加者同士でチームを組むことが可能になりました。公認チームは約100にのぼり、有力チームへの参加は勝利への近道となりますが、チーム独自の規則に従う必要がありました。

スタッフ

文: 阿須貞明
イラスト: 希有馬（井上純弌）、井上元博

電撃PCエンジンでの展開

PCエンジンでのゲーム化に伴い、『電撃PCエンジン』でも1993年12月号から1994年10月号まで、隔月で連載が行われました。ゲーム版の情報提供やストーリーの補完を目的とした「ハイパーウォーズジャーナル」も掲載されました。

『電撃王』版が戦闘に特化していたのに対し、『電撃PCエンジン』版は各チームのオーナーの思惑や陰謀が絡む物語仕立ての企画となっていました。対戦の上位入賞者には賞金が授与され、入賞したバトルビーストはゲーム版に登場する権利を得られました。

チーム

『電撃王』版ではチームへの参加は任意でしたが、『電撃PCエンジン』版では8つの規定チームのいずれかに所属する必要がありました。ただし、チームのエンブレムや新チームは公募で決定されるなど、読者の意見も反映される仕組みでした。

主なチーム

ランカスターワークス
ブラッディエンジェルズ
ファーネス龍騎士団
シルバートワイライト
ブラックシュトゥルム
ビーストクルセイダーズ
ミラージュウォリアーズ
ハガクレ武士団
ロッドビーマー

システム

プレイヤーは専用ハガキに必要事項を記入し、バトルビーストの設定を決定します。

チーム：8チームから所属先を選び、ビーストの因子を2つ決定します。
因子：3番目の因子を、人型・獣四足型・獣二足型・鳥型・爬虫類型の中から選びます。
武器の選択
行動：攻撃・防御・移動・狙い・バランスの中から重視するものを選択します。
パワーフラッシュ：一撃必殺の最後の手段を使うか否かを決定します。

スタッフ

原作: 阿須貞明
CG: 小林浩一郎
ネーム: 長野真教
* イラスト: 長谷川努、ボリショイ. S

コンピュータゲーム

読者参加企画と同様に、バトルビーストを対戦させて勝ち抜くことを目指すゲームです。アクション要素はなく、ビーストの挙動を入力するような操作は必要ありません。搭乗者との契約から始まり、ビーストの合成、テストバトルを経て、トーナメントバトルに参加します。条件を満たすとイベントが発生し、最終的には「四天王」と呼ばれる強敵が出現します。

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