ハインリヒ13世 (ロイス＝グライツ侯)

ハインリヒ13世・ロイス・ツー・グライツ：激動の時代を導いた侯

ハインリヒ13世・ロイス・ツー・グライツ（Heinrich XIII. Reuß zu Greiz, 1747年2月16日 - 1817年1月29日）は、兄系ロイス侯国の統治者として、1800年から1817年までその地位にありました。

生涯

ハインリヒ13世は、ロイス＝グライツ侯ハインリヒ11世と、ロイス＝ケストリッツ伯ハインリヒ24世の娘であるコンラディーネの間に生まれました。1800年に父の後を継ぎ、侯国の統治者となりました。

彼の治世中、1802年にグライツの街は大火に見舞われました。ハインリヒ13世は、この災禍からの復興に尽力し、1809年には焼け落ちたウンテーレ城（Unteres Schloss）を古典主義様式の宮殿として再建しました。そして、侯爵家の居所をオーベレ城（Oberes Schloss）からウンテーレ城へと移しました。この再建は、都市の景観を一新するだけでなく、侯国の威信を示すものでもありました。

ハインリヒ13世は、政治的な手腕にも長けていました。彼はオーストリア軍に将軍（Feldzeugmeister）として仕え、神聖ローマ皇帝ヨーゼフ2世とも親交がありました。これらの関係を通じて、彼は国際的な政治情勢にも精通していました。

ナポレオン戦争の時代には、領国をライン同盟に加盟させ（1808年）、ナポレオン失脚後の1815年にはドイツ連邦に参加させました。ウィーン会議においては、ザクセン王国との間で領土係争問題が起こりましたが、ハインリヒ13世は領土の一部を譲歩する代わりに、補償となる領地を与えられることで合意しました。この決断は、侯国の安定を優先した現実的な判断と言えるでしょう。

家族

1786年1月9日、キルヒハイムボランデンにおいて、ナッサウ＝ヴァイルブルク侯カール・クリスティアンの娘ルイーゼ（1765年 - 1837年）と結婚しました。夫妻の間には3人の息子が誕生しました。

ハインリヒ18世（1787年生まれ）
ハインリヒ19世（1790年 - 1836年） - ロイス＝グライツ侯を継承
ハインリヒ20世（1794年 - 1859年） - ロイス＝グライツ侯を継承

ハインリヒ13世の息子たちは、それぞれ侯国の歴史において重要な役割を果たしました。特に、ハインリヒ19世とハインリヒ20世は、父の遺志を継ぎ、侯国の発展に貢献しました。

参考文献

Friedrich Wilhelm Trebge, Spuren im Land, Hohenleuben, 2005.
* Thomas Gehrlein, Das Haus Reuß - Älterer und Jüngerer Linie, Börde Verlag 2006, ISBN 978-3-9810315-3-9

ハインリヒ13世は、激動の時代を生き抜き、侯国の安定と発展に尽力した統治者として、歴史に名を残しています。

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