ハシュリ

ハシュリ：ジョージアの歴史と文化が交差する交通の要衝

ハシュリは、ジョージア中部に位置する都市であり、シダ・カルトリ平野のスラムラ川流域に広がっています。ジョージア国内で9番目に人口が多く、ハシュリ地区の行政中心地として機能しています。海抜700mに位置し、その歴史は17世紀に遡ります。

ハシュリの語源

「ハシュリ」という名前は、1693年の文献に初めて登場します。著作家スルハン＝サバ・オルベリアニの辞書には、「鹹水塩」と記述されています。ハシュリの北東には塩気を含んだ湖沼「ガリバ＝ゲレ」があり、人々は古くからこの水をリラクゼーションに利用していました。このことから、「ハシュリ」という地名は、特定の集落ではなく、場所の名前として始まったと考えられています。

ハシュリの歴史

ハシュリに関する最古の記録は、1693年のザアル・アバザゼの証書です。この証書は、エレクレ1世の母であるエレネ・ディアサミゼ女王がザアル・アバザゼに与えたもので、彼の先祖の王宮への忠誠を称え、新たな慈悲を与えたことが記されています。

18世紀の地理学者・歴史家のヴァフシティ・バグラティオニは、著書『ジョージア王国の記述』の中で、ハシュリ周辺の地理について言及しています。彼は、オシアウリやハシュリの水が油分を含んでいることを指摘し、スラミやケメルティの水との関連性を示唆しました。また、イオアネ・バグラティオニは、『カルトリ・カヘティの記述』において、ハシュリを居住村として記述し、百科事典『カルマソバ』でもハシュリに関する情報を提供しています。

19世紀にトビリシとポティを結ぶ鉄道が開通すると、ハシュリは交通の要衝として発展を遂げました。1872年に鉄道の停車場として設立された町は、当初、カフカス総督ミハイル・ニコラエヴィチ大公にちなんで「ミハイロヴォ」と名付けられました。1918年に「ハシュリ」に改名され、1921年には都市としての地位を獲得しました。1928年から1934年までは、ヨシフ・スターリンにちなんで「スタリニシ」と呼ばれていた時期もあります。

1921年の赤軍のジョージア侵攻の際には、ハシュリ近郊で激しい戦闘が繰り広げられました。赤軍は一時ハシュリを占領しましたが、ジョージア軍の抵抗により撃退され、和平交渉が行われるきっかけとなりました。

ハシュリの見どころ

ハシュリには、歴史的な教会や博物館など、多くの見どころがあります。

聖洗礼者イオアネ教会
聖バルバレ教会
聖エリア教会
聖マリネ教会
聖ニコロズ教会
使徒イオアネ教会
ハシュリ塔
ハシュリ地方伝承博物館
ハシュリ地区図書館

ハシュリの姉妹都市

ハシュリは、国際交流も盛んに行っており、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

ウクライナ: ノヴォフラード＝ヴォルィーンシクィイ
リトアニア: ラドヴィリシュキス
ラトビア: バウスカ
スウェーデン: ヘーデモラ
ベラルーシ: ホルキ
ポーランド: タルヌフ
イスラエル: ラムラ

ハシュリは、歴史、文化、自然が調和した魅力的な都市です。ジョージアを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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