ハピメア

ハピメアシリーズ：現実と夢が交錯する美少女アドベンチャーゲーム

『ハピメア』（HAPYMAHER）は、Purple softwareより2013年2月28日に発売されたPC用18禁美少女アドベンチャーゲームです。現実の学園生活と夢の世界が交錯する、独特のファンタジーストーリーが特徴です。キャッチコピーは「これは甘くて幸せな悪い夢のお話」。夢の世界のデザインやストーリーは『不思議の国のアリス』をモチーフとしており、アリスのティーパーティーを思わせるような演出が随所に散りばめられています。

ゲーム開始時には、ヒロインたちの掛け合いが楽しめるショートドラマがランダムで再生されるなど、細やかな演出がプレイヤーを魅了します。主人公の内藤透は、明晰夢に悩まされ、現実と夢の境界が曖昧な日々を送っています。夢の中で、もう会うことのできない妹・舞亜や、悪夢を止める少女・有栖と出会うことで、物語は大きく動き出します。

ハピメア Fragmentation Dream：夢の続き、そして新たな出会い

2014年2月28日には、ファンディスク『ハピメア Fragmentation Dream』（ハピメアFD）が発売されました。本編のヒロインたちとのアフターストーリーに加え、新ヒロイン・鳥海有子との新たな物語が展開されます。本編では駆け足で描かれた部分も、ファンディスクでは丁寧に描かれており、ヒロインたちとの交流をより深く楽しむことができます。ユーザーからの「ヒロインとの会話やイチャラブがもっと欲しい」という声に応える形で制作されたファンディスクは、続編としての側面も持ち合わせています。

透は悪夢に終止符を打ったものの、長期入院から復学した有子の世話をします。次第に有子と親しくなるにつれて、透は夢の中で出会った“彼女”を有子に重ねてしまい、複雑な感情を抱えることになります。

ハピメア REGRET END：フルHD化とシナリオ加筆による完全版

2023年5月26日には、シナリオの加筆修正、画像のフルHD化、そしてリファインが施された『ハピメア REGRET END』（ハピメアRE）が発売されました。本編『ハピメア』とファンディスク『ハピメアFD』の内容を網羅した、まさに完全版と言える作品です。

魅力的なキャラクターたち

個性豊かなヒロインたちが物語を彩ります。

鳥海有栖: 夢の世界にだけ登場する少女。はっきりとした性格で、悪夢を止める力を持っています。アリスをモチーフとしたデザインが特徴です。
蓮乃咲: 透の幼なじみ。小悪魔的な一面も持つ、可愛らしいキャラクターです。サキュバスをイメージしたデザインが印象的です。
弥生・B・ルートウィッジ: 科学部の部長。優秀な頭脳を持つ一方で、猫かぶりな一面も。三月ウサギとバニーガールをモチーフとしたデザインです。
平坂景子: クールで素っ気ない性格の少女。ティンカー・ベルをイメージしたデザインが特徴です。
内藤舞亜: 透の妹。夢の世界で再会する、透にとって特別な存在です。チェシャ猫をモチーフとしています。
鳥海有子: ファンディスクに登場する新ヒロイン。病み上がりで繊細な性格です。

他にも、透のクラスメイトや咲の家の関係者など、個性的なサブキャラクターたちが物語に深みを与えます。

夢の世界と現実世界の交錯

この作品の世界観は、現実世界と「夢の世界」を行き来しながらストーリーが展開していく点が大きな魅力です。夢の世界は、現実世界と似ていながらも、幻想的な植物が生い茂る不思議な空間となっています。夢の中で、透たちは世界をある程度改ざんすることができますが、そうではない場合もあり、夢の不確定性が物語に緊張感を与えています。夢の世界での出来事が現実世界に影響を与えることもあり、現実と夢の境界が曖昧な独特の雰囲気を醸し出しています。

違法ダウンロード・アップロード騒動

発売後、違法ダウンロードやアップロードに関する問題が発生しました。Purple software代表の石川泰氏は、違法行為に対する強い姿勢を示し、問題解決に尽力しました。この騒動は、デジタルコンテンツの著作権保護の重要性を改めて認識させる出来事となりました。

まとめ

『ハピメア』シリーズは、魅力的なキャラクター、独特の世界観、そして丁寧に描かれたストーリーが魅力の美少女アドベンチャーゲームです。現実と夢の境界を曖昧にしながら、繊細な心理描写と幻想的な世界観が融合した、他に類を見ない作品となっています。さらに、リマスター版の発売により、より多くのプレイヤーがその魅力に触れることができるようになりました。

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