ハヤブサ (プロレスラー)

ハヤブサ / 江崎英治：不死鳥のごとく舞い上がった覆面レスラー

ハヤブサ（本名：江崎英治）は、1990年代のプロレス界に彗星のごとく現れ、その短い生涯を駆け抜けた伝説的なプロレスラーです。FMW（フロンティア・マーシャルアーツ・レスリング）のエースとして、華麗な空中殺法と激しいデスマッチで観客を魅了しました。

学生プロレスからFMWへ

熊本商科大学（現：熊本学園大学）在学中にプロレス研究会に入り、学生プロレスでその才能を開花させました。大学中退後、FMWに入門。大仁田厚の指導のもと、ミスター雁之助（本田雅史）と共に切磋琢磨し、1991年にプロレスラーとしてデビューを果たします。

新生FMWのエースとして

1995年、大仁田厚の引退試合の相手を務め、新生FMWのエースとして団体を牽引します。世界ブラスナックル王座を奪取するもすぐに返上。FMWのトップ選手が集結したリーグ戦「グランドスラム」では準優勝に終わりました。

しかし、そのアクロバティックなファイトスタイルは観客を熱狂させ、ハヤブサの名は一躍プロレス界に広まりました。

全日本プロレスへの参戦

1997年からは全日本プロレスにも参戦。「'97チャンピオン・カーニバル」に出場し、ジャイアント馬場に高く評価されます。新崎人生とのタッグで世界最強タッグ決定リーグ戦にも出場し、その存在感を示しました。

FMWと全日本プロレスを股にかけて活躍した1997年には、プロレス大賞で敢闘賞を受賞しています。

H（エイチ）への改名と苦難

1999年、膝の負傷により一時的にH（エイチ）と改名し、素顔で活動します。これは、ハヤブサの代名詞とも言える飛び技が、膝に大きな負担をかけていたためでした。しかし、2000年には再びハヤブサとしてリングに復帰。

悲劇と不屈の精神

2001年、試合中の事故により頸髄を損傷する重傷を負い、長期欠場を余儀なくされます。しかし、ハヤブサは不屈の精神でリハビリに取り組み、奇跡的な回復を見せます。その後は、歌手や俳優として新たな道を歩み始めました。

突然の死

2016年3月3日、くも膜下出血により急逝。47歳という若さでした。その死は、多くのプロレスファンに衝撃を与えました。

ハヤブサの遺産

ハヤブサは、その短い生涯の中で、プロレス界に多大な影響を与えました。華麗な空中殺法、激しいデスマッチ、そして不屈の精神は、多くのファンを魅了し、今もなお語り継がれています。

得意技

ファイアーバード・スプラッシュ
フェニックス・スプラッシュ
ファルコンアロー

タイトル歴

FMW二冠統一王座
世界ブラスナックルタッグ王座
アジアタッグ王座

人物像

ハヤブサは、いじめられっ子だった過去を公表していました。また、イラストが得意で、自身のマスクや衣装のデザインも手掛けていました。その創造性と才能は、リング外でも発揮されていました。

交友関係

ミスター雁之助、新崎人生、博多大吉など、多くの人々に愛されたハヤブサ。その温かい人柄は、多くの人々の心に深く刻まれています。

ハヤブサは、まさに不死鳥のごとく、プロレス界に舞い上がり、その名を永遠に刻んだのです。

著書

* ハヤブサ降臨 そして不死鳥はよみがえる

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