ハルビン地下鉄

ハルビン地下鉄は、中国黒龍江省の省都であるハルビン市における主要な公共交通機関です。哈爾濱地鉄集団有限公司によって運営されており、市民の足として重要な役割を果たしています。2005年に建設が開始され、段階的に路線を拡大してきました。

概要

ハルビン地下鉄は、2013年9月26日に1号線の一部区間が開業したことで、その歴史をスタートさせました。その後、2017年1月26日には3号線の一部区間が、2021年9月19日には2号線が開業し、現在3路線が運行されています。将来的には、10路線、総延長340kmに及ぶ大規模なネットワークを構築する計画ですが、2023年現在、新規路線の建設工事は行われていません。

運行中の路線

現在、以下の3路線が運行中です。

1号線

1号線は、2005年12月5日に建設が開始されました。当初は2009年に開催されたユニバーシアード冬季大会に合わせて2008年の竣工を目指していましたが、実際には2013年9月26日に哈爾濱東站駅と哈爾濱南站駅間の17.7kmが開通しました。その後、2019年には哈爾濱南站駅から新疆大街駅まで延伸されました。さらに、哈爾濱東站駅から東化工路駅への延伸計画も進行中です。この路線は、ハルビン市内を東西に横断する主要な交通ルートとなっています。

2号線

2号線は、江北大学城駅と気象台駅を結ぶ全長28.6kmの路線です。博物館駅で1号線と接続しており、また、哈爾濱北站駅および哈爾濱站駅で中国国鉄との乗り換えが可能です。2021年9月19日に開業しました。これにより、ハルビン市内の北部地域と中心部がより密接に結ばれ、利便性が向上しました。

3号線

3号線は、環状線として計画されており、医大二院駅を起点とし、哈爾濱西站駅、城郷路駅、太平橋駅を経由して再び医大二院駅に戻る全長37.6kmの路線となる予定です。このうち、医大二院駅、哈爾濱西站駅、城郷路駅間が2017年1月26日に先行開業しました。哈爾濱西站駅では、高速鉄道との接続が可能です。全線開業は2024年を予定しており、完成すれば市内を一周できる便利な路線となります。

将来計画

以下は、現在計画中の路線です。

4号線
前沙駅と科研街駅を結ぶ路線です。

5号線
南京路駅と東三三道街駅を結ぶ路線です。

6号線
群力新区と道外化工路を結ぶ路線です。

7号線
平房南と哈南新城を結ぶ路線です。

8号線
松浦と呼蘭区を結ぶ路線です。

9号線
哈爾濱太平国際空港駅と哈爾濱西站駅を結ぶ路線です。これにより、ハルビン市街地から約30km南西にある哈爾濱太平国際空港と高速鉄道駅間のアクセスが向上します。

10号線
進郷街と延川大街を結ぶ路線です。


ハルビン地下鉄は、これらの路線の整備を通じて、ハルビン市における交通網の更なる発展と市民生活の向上に貢献することが期待されています。

関連項目

中華人民共和国の鉄道

参考文献

ハルビン地下鉄に関する公式情報や各種報道資料

もう一度検索