ハワイ州議会

ハワイ州議会について

ハワイ州議会は、アメリカ合衆国のハワイ州における立法機関であり、オアフ島の州都ホノルルに位置するハワイ州会議事堂で機能しています。この議会は、州下院と州上院の二院制を採用し、合計76人の議員から構成されています。州下院は51議席、上院は25議席で、全ての議員はハワイ諸島全域から選出されます。議会の権限や機能は、ハワイ州憲法第3条に基づいています。

歴史

ハワイ州議会の歴史は1840年にまでさかのぼります。ハワイ王国憲法に基づき設立され、その活動は1852年に制定されたハワイ諸島憲法によって続きました。1894年以降、王国が崩壊した後はハワイ共和国の立法機関としても機能し、後に1898年の米国による併合で新たな準州として再編成されました。1959年のハワイ州加盟を経て、現在の州議会が設置されたのです。

役員及び任期

ハワイ州議会の下院議員は2年ごとに選出され、任期に制限はありません。一方、上院議員は4年ごとに選出され、こちらも任期制限はありません。このため、県外の業務を持つ議員が多いのも特徴です。議員の任期は一般選挙の当日から始まり、新しい議員が選ばれるとその日の時点で現在の議員の任期が終了します。

役職

両院の議員は、議長や上院議長といった役職を選出するために互いに投票します。これらの役職は、通常各院で多数派の議員が占めます。また、ハワイ州副知事は、州務長官に相当する重要な役割ですが、立法プロセスには一切関与していません。

会期

州議会の会期は2年で、奇数年に開始されることが定められています。通常会期は毎年1月の第3水曜日に始まり、土日や祝日を除く60暦日間が設けられています。特に重要なのは、法案が通らなかった場合、翌年に持ち越すことができる点です。しかしながら、2年目が終わると、議会を通過しなかった法案は全て無効となり、新しい会期で再提出する必要があります。

議員要件

上院議員は、ハワイ州に3年以上居住し、成人に達していることが求められます。一方で下院議員も同様の条件があり、それぞれの選挙区に居住していることが求められます。また、選挙区の変更があった場合には、現職の上院議員は新たな選挙区に移転することが可能です。

拒否権

ハワイ州知事は法案に対する拒否権を行使でき、その場合には州議会の両院で3分の2以上の賛成がなければ拒否を覆すことはできません。法案が知事に提出されてから10日以内に署名または拒否されなければ、自動的に法律となります。また、知事は予算削減を行う権限を持つため、州議会はその意思を制限することはできません。

議事堂

ハワイ州議会は、1969年にホノルル中心部の州会議事堂に移転しました。1991年にはアスベストの除去作業のため一時的に閉鎖され、州政府オフィスタワーに移動しましたが、1996年には元の議事堂に戻っています。これにより、技術的ニーズにも対応した障がい者にも配慮された施設として再整備されました。

ハワイ州議会は、州全体の法律や政策の形成に重要な役割を果たしており、今後も地域の発展に寄与していくことが期待されています。

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