ハーツの概要
ハーツ(英: Hearts)は、トリックテイキング系の
トランプゲームで、主にトリックを取らないことを目的とします。プレイヤーは特定のカードを獲得しないように策略を巡らせます。本ゲームには多くの変種が存在し、一般的にはブラック・レディと呼ばれるバリエーションで知られています。他にも、ゲームの中でのカードの扱いやルールにより、地方のプレイヤー間で異なるバリエーションが楽しまれています。
歴史
ハーツの起源は
16世紀のヨーロッパに遡り、リバーシス(Reversis)というゲームが原型とされています。このゲームもトリックを取らないことが目的であり、時代に伴い多くの変遷を経ながら1880年代にドイツで近代的なルールが確立され、その後アメリカで人気を博しました。
ブラック・レディのルール
- - 人数: ハーツは基本的に3から6人でプレイ可能ですが、4人でのプレイが最適です。
- - 使用するカード: ジョーカーを除く52枚のトランプを使用し、参加者の人数によって特定のカードを抜きます。たとえば、3人のプレイでは2♣または2♦を抜くことになります。これ以外には得点を記録するための筆記具が必要です。
目的と得点
ゲームの目標は、特定のマイナス点を避けることです。具体的には、以下のカードがマイナス点を持ちます。
- - A♥~K♥: 各マイナス1点
- - Q♠: マイナス13点
最終的には誰かが設定されたマイナス点(通常、マイナス100点)を超えるまで続け、得点に応じてプレイヤーの順位が決まります。
プレイの流れ
1.
配札: ディーラーがカードを切り、参加者に均等に配ります。
2.
カードの交換: 各プレイヤーは手札から3枚のカードを選び、左隣のプレイヤーに渡して、右隣のプレイヤーから3枚受け取ります。この時、渡すカードを選ぶ前に右隣からのカードを見てはいけません。
3.
トリックの進行: 各プレイヤーは手札から1枚を出し、同じ
スートのカードがある場合は必ず出さなければなりません(「マストフォロー」ルール)。手札が尽きるまでこのプロセスを繰り返します。
4.
得点の計算: トリックの終わりに、各プレイヤーは獲得したマイナス点を集計し、次のディールが開始されます。
特別ルール
ハーツゲームでは「スラム」と呼ばれる特殊な得点ルールがあります。一人のプレイヤーが全26点のマイナス点を集めると、そのプレイヤーにはプラスの26点が“獲得”されます。
オプショナル・ルール
プレイするときに組み込むことができるオプショナルなルールがいくつか存在します:
- - ハートのカードをリードすることは、マイナス点のカードがプレイされるまで禁止されることがあります。
- - ラウンド初のトリックではマイナス点を持つカードをプレイできないなど、グループによって異なるルールが好まれます。
変種ゲーム
ハーツには、変種ゲームが数多く存在します。基本的なハーツでも、特定のカードの得点が変更されることがあります。例えば、オムニバスハーツでは10♦がプラスのカードとして扱われたり、スラムのルールが変更されたりすることがあります。これにより、単調になりがちなゲームに新たな戦略が生まれ、プレイヤーはそれぞれ異なった体験を楽しめます。
まとめ
ハーツは、気軽に楽しめる社交的な
トランプゲームです。ルールのバリエーションも多く、友人や家族と一緒に楽しめる魅力的なゲーム体験となるでしょう。ゲームを始める前にルールを確認し、楽しい時間を過ごしてみてください。