ハーディーズとは
ハーディーズ・レストランツLLCは、CKEレストランツ・ホールディングスが運営するアメリカのファストフードチェーンです。主にアメリカ南部や中西部で展開しており、1960年の創業以来、数々の企業を吸収合併しながら成長してきました。
1997年には、
カールスジュニアの親会社であるCKEレストランツ・ホールディングスがハーディーズを合併し、両ブランドを合わせた店舗数は3828店に達しました。しかし、2018年には、それぞれのブランドイメージの違いから、
カールスジュニアとハーディーズを分離する方針が打ち出されました。
沿革
1960年、ウィルバー・ハーディーが
ノースカロライナ州に自身の名前を冠したレストランをオープンしたのが始まりです。成功を収めたハーディーは、ジェームズ・ガードナーとレオナルド・ロールズと共にチェーン展開を検討し、1961年に最初の直営店がオープンしました。
ハーディーが会社の支配権を失ったという逸話がある一方で、ガードナーとロールズは、ハーディーから株式を買い取り、フランチャイズ展開を始めたと主張しています。1975年から1990年までCEOを務めたジャック・ラファリーは、ロールズとガードナーの功績を高く評価しています。
1963年には上場を果たし、1960年代末にはアメリカの中部と南西部で約200店舗を展開、西ドイツにも進出しました。1970年代には、主力
サンドイッチの販売で急速に成長し、朝食メニューの導入も成功しました。
1981年には、カナダの企業であるイマスコに買収され、その後、バーガーシェフの店舗をハーディーズに転換する動きもありました。
1997年、ハーディーズは
カールスジュニアの親会社であるCKEレストランツ・ホールディングスと合併し、一大チェーンとなりました。当初はハーディーズのブランドを
カールスジュニアに統合する計画もありましたが、最終的には両ブランドを維持しつつ、一部メニューを共有する形となりました。
2001年には本社を
ミズーリ州セントルイスに移転し、2000年代にはハンドスクープト・
アイスクリーム・シェイクなどの新メニューも導入しました。
2010年代には、アメリカ北東部への進出や
中東への海外展開も積極的に行っています。
論争と紛争
ハーディーズは、過去に商標をめぐる論争や、広告に関する批判を経験しています。
2007年には、バーガーシェフの商標をめぐり異議申し立てを受け、一時的にビッグ・シェフ・
サンドイッチを再販しました。また、カナダでは商標紛争のため、ハーディーズのブランド名を使用することができず、
カールスジュニアのみが展開されています。
広告戦略については、2000年代には性的な表現を含む広告が批判を浴び、2010年代には、新商品を紹介する広告が物議を醸しました。近年では、性的な表現を控え、商品の魅力を前面に押し出す広告戦略へと転換しています。
国際展開
ハーディーズは、
中東を中心に海外展開も積極的に行っています。1980年に
クウェートに初出店して以来、多くの店舗がアメリカーナ・グループによって運営されています。現在では、
アジアや
中東、アフリカにも店舗を展開しています。
特に
中東では、ハラール認証を受けた牛肉を使用するなど、宗教や文化に配慮したメニューを提供しています。
まとめ
ハーディーズは、アメリカ発祥のファストフードチェーンとして、創業から数々の変遷を経て現在に至ります。
カールスジュニアとの合併やブランド戦略の変更、広告に関する論争などを経験しながらも、着実に成長を続けています。海外展開にも積極的に取り組み、グローバルブランドとしての地位を確立しています。