バイオハザード アンブレラコア

『バイオハザード アンブレラコア』

カプコンが2016年6月23日にリリースした『バイオハザード アンブレラコア』は、同シリーズの20周年を記念したスピンオフ作品です。本作は、プレイヤーが傭兵となり、クリーチャーが徘徊する封鎖区域で敵と戦う、オンライン対戦専用の3人称視点シューティングゲームです。対戦型のゲームシステムを取り入れ、技術や戦略を競う競技的なゲームプレイが特徴です。

ゲームの基本概念

本作は、サバイバルホラーの要素を競技型シューティングゲームに融合させています。プレイヤーは3対3のチーム戦や、最大4人によるバトルロイヤル形式など、さまざまなモードで遊ぶことができます。ただし、本作ではプレイヤーが死亡するとそのラウンドでの復活はなく、ワンライフマッチでの緊張感ある戦闘が展開されます。プレイ中は、敵プレイヤーやクリーチャーとの戦闘が繰り広げられ、スピーディーな決着がつくというゲームデザインが施されています。

また、本作のストーリーは、1998年に発生したバイオハザード事件の後に起きた出来事を背景にしています。製薬会社アンブレラが解体された後も、彼らによって引き起こされた研究成果の価値は高まり、企業同士の利益争いが続いていました。このような状況の中、感染者が隔離された閉鎖地区への潜入ミッションがテーマとなっており、プレイヤーは「ゾンビ狩り」を行う傭兵として、さまざまな戦闘術を駆使して戦います。

開発と評価

本作は、初めての小規模なスピンオフという試みとして開発がスタートし、シューティング要素を強化した新しい『バイオハザード』としての魅力を打ち出すことを目的としていました。開発が進む中で、ユーザーやメディアからはそのスタイルに対する疑念や不安の声も上がっていました。体験会を通じて理解を深めてもらう努力も行われたものの、実際にはネガティブな印象が先行し、本作の評価は厳しいものでした。最終的に、ファミ通クロスレビューでは高評価を得たものの、メタスコアは低く、開発者はこのギャップについて「ユーザーの期待と開発者の思いがかみ合わなかった」とコメントしています。

ゲームシステムの特徴

『バイオハザード アンブレラコア』には、主要な装備やシステムが存在します。プレイヤーは、さまざまな武器や装備を使用して敵と戦いますが、一般的なTPSとは異なり、ゾンビジャマーなどを使用してクリーチャーを無力化しつつ、自らの戦略を駆使する必要があります。これにより、単なる撃ち合いだけでなく、戦略的な判断が求められるゲーム体験が提供されています。特に、ワンライフマッチの緊張感や、瞬時に攻守が入れ替わるスピーディーな展開がプレイヤーを魅了します。

ストーリーとキャラクターたち

本作のストーリーは、アンブレラの崩壊後も続くバイオハザードの脅威と、感染者と戦う傭兵たちの物語です。彼らは、ワクチン開発や生物兵器の入手を 狙う企業に雇われ、独自の戦闘術CQBZを駆使しています。これにより、プレイヤーは単なる戦闘者としてではなく、戦略的な協力を求められる存在となっています。

エクスパンションとコラボレーション

本作は、無料アップデートによる新たなゲームモードやコラボレーションイベントなど、継続的にコンテンツが追加される特徴も持っています。新しい装備やキャラクターの追加、さらに連動コンテンツとしての漫画展開も行われており、ゲームの世界観が広がっています。これらにより、ユーザーは新鮮な体験を得ることができるでしょう。

『バイオハザード アンブレラコア』は、シリーズのファンにとって新しい挑戦となる作品であり、従来の枠を超えた競技型シューティングゲームとしての魅力を持っています。

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