バイオハザードV リトリビューション

『バイオハザードV リトリビューション』（原題：Resident Evil: Retribution）は、2012年に公開されたホラーアクション[[映画]]であり、人気ゲーム「バイオハザード」シリーズを原作とした実写映画の第5作目です。本作では、前作『IV』の直後から物語が始まり、主人公アリスが、アンブレラ社の秘密施設を舞台に、新たな脅威や過去の仲間との戦いに身を投じます。

ストーリー

前作でアルバート・ウェスカーとの死闘を終え、アルカディア号で救出した生存者たちと共に甲板へ出たアリスは、アンブレラ社の戦闘部隊の急襲を受けます。かつての仲間ジル・バレンタインが率いる部隊との激しい戦闘の末、海に転落したアリスは、意識を失います。気がつくと、アリスは幸せな家庭を築いていましたが、それはアンデッドの襲撃によって一瞬にして崩壊します。再び意識を取り戻したアリスは、謎の施設に囚われ、拷問を受けますが、セキュリティシステムの停止を機に脱出を試みます。そこで出会ったのは、アンブレラ社の元工作員エイダ・ウォン。死んだはずのウェスカーの指示で救出に来た彼女と共に、アリスはアンブレラ・プライムからの脱出を図ることになります。しかし、そこにはジル率いるアンブレラの攻撃部隊や、プラーガによって強化されたアンデッドやクリーチャーが待ち構えています。

主要な登場人物

アリス・アバーナシー（演：ミラ・ジョヴォヴィッチ）
シリーズの主人公で、元アンブレラ社の特殊部隊員。T-ウイルス適合者であり、超人的な能力を持っていますが、前作でその能力を失っています。本作では、アンブレラに囚われ、実験施設から脱出を試みます。クローンとの出会いや、かつての仲間との対決を通じて、自身の運命と向き合っていきます。
アルバート・ウェスカー（演：ショーン・ロバーツ）
アンブレラ社の元幹部。本作では、アンブレラを離反し、レッドクイーンに対抗する立場となります。アリスを救出し、共にレッドクイーンとの最終決戦に臨むことを目論んでいます。
レッドクイーン（演：ミーガン・シャルパンティエ（声：アヴェ・マーソン・オブライアン））
アンブレラ社の人工知能で、本作ではアンブレラ社の実権を握る存在です。人類を滅亡させようと目論み、アリスたちの行く手を阻みます。
レオン・S・ケネディ（演：ヨハン・アーブ）
ウェスカーに派遣されたアリス救出チームのリーダー。アメリカ合衆国の特別エージェントで、救出任務のスペシャリストです。原作ゲームでも重要なキャラクターであり、本作で実写映画版初登場となりました。冷静な判断力と高い戦闘能力を持ちます。
エイダ・ウォン（演：リー・ビンビン（声：サリー・カーヒル））
アンブレラ社の元工作員で、ウェスカーの部下。高い戦闘能力と諜報能力を持ち、アリスと共に施設からの脱出を目指します。赤いドレスとハイヒール姿が特徴的で、華麗なアクションを披露します。

その他の登場人物

アリス救出チームのメンバーとして、バリー・バートン、ルーサー・ウェスト、セルゲイ・ウラジミール、トニー・ロサトが登場します。また、実験用クローンとして、アリスのクローンや、カルロスのクローンであるトッド、ベッキーが登場し、物語に複雑な要素を与えます。アンブレラ社の攻撃部隊には、洗脳されたジル・バレンタインや、クローンレイン、クローンカルロス、クローンワンらが登場し、アリスたちの前に立ちはだかります。

クリーチャー

本作では、リッカーや処刑マジニといったシリーズおなじみのクリーチャーに加え、プラーガに寄生されたアンデッドや、巨大リッカーが登場します。これらのクリーチャーは、アリスたちの脱出を困難にする大きな障害となります。

マジニ・アンデッド：T-ウイルスの変異によって生まれたアンデッドの亜種。知能や身体能力が高く、花弁状の口を持つ。
処刑マジニ：巨大な斧を操る、アンブレラ社の生物兵器。高い戦闘能力を持つ。
プラーガ寄生体：宿主の脊髄に寄生し、身体能力を向上させる寄生生物。
プラーガ・アンデッド：プラーガに寄生されたアンデッド。武器を使いこなし、集団で襲ってくる。
チェーンソー男：チェーンソーを武器とするプラーガ・アンデッド。
* 巨大リッカー：リッカーが巨大化したクリーチャー。長い舌や巨体での攻撃が特徴。

作品の舞台と設定

本作の主な舞台は、アンブレラ社の秘密施設「アンブレラ・プライム」です。そこは、世界各都市のシミュレーション実験場であり、ニューヨーク、東京、モスクワを再現したエリアが存在します。また、本作では「クローン」が重要な要素として扱われ、アリスやその他のキャラクターのクローンが登場します。

その他

本作の音楽は、前作に引き続きトムアンドアンディが担当しました。日本版の主題歌は、中島美嘉の『明日世界が終わるなら』です。映画は、3D上映も行われ、迫力のある映像体験を提供しました。しかし、一部のキャストが政治的な理由で日本でのイベント参加を拒否したことも話題になりました。また、撮影中にセットが倒壊し、エキストラやスタッフが負傷する事故も発生しました。

『バイオハザードV リトリビューション』は、過去作の要素を盛り込みつつ、新たなクリーチャーや設定を導入した、シリーズファン必見の作品です。アリスの戦いは、次の作品へと続いていきます。

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