バウンティソード・ファースト

『バウンティソード・ファースト』は、パイオニアLDCより1997年にPlayStation用ゲームソフトとして発売された作品です。後にゲームアーカイブスでも配信されました。

概要

本作は、1995年にスーパーファミコンで発売された『バウンティ・ソード』のリメイク作品にあたります。当初は3部作として展開される予定でしたが、『バウンティソード・ダブルエッジ』が続編として発売されたのみで、残念ながら『サード』は発売されていません。

ストーリー

神暦4093年、小国オルドバの戦火がエウロペア大陸全土に拡大。古代兵器『機神』による侵略は、大陸を焦土と化していきます。神暦4095年、オルドバ軍の前に残されたのは、ラインメタル連合共和王国のみとなりました。

一方、ラインメタルには、かつて「不敗の聖騎士」と呼ばれたソードという名の賞金稼ぎがいました。過去の出来事から騎士を辞め、酒に溺れる日々を送るソードは、ある依頼で一人の少女と出会い、運命の戦いに巻き込まれていくことになります。

システム

本作は、「リアルタイムシミュレーション」というジャンルで、敵味方のユニットがリアルタイムに動き回ります。プレイヤーは、ユニットに移動・攻撃・回復などの指示を与え、戦況を有利に進めていきます。

ユニットは基本的に、与えられた命令と作戦に従って自動的に行動しますが、プレイヤーは常に戦況を見極め、適切な指示を出す必要があります。広大なマップ全体を見渡し、多方面で同時進行する戦闘に対応する視野の広さも求められます。

シナリオは、キャンプモードでの選択や、特定のキャラクターの生死によってルートが変化します。そのため、一度のプレイですべてのシナリオを体験することはできません。また、戦闘で倒れた仲間は、特定のアイテムを使用しなければ完全に死亡扱いとなる点も特徴です。

マルチエンディングを採用しており、プレイヤーの選択によって物語の結末が大きく変化します。仲間にするキャラクターや戦略など、様々な分岐が存在します。

クラスチェンジ

各キャラクターは、レベルが上がると「クラスチェンジ」によって、より上位の職業に転職できます。転職にはレベルの他に、特定のアイテムが必要な場合もあります。また、キャラクターによっては、通常とは異なる系統の職業にチェンジすることも可能です。

傭兵

ストーリー上で仲間になるキャラクター以外にも、金銭を支払うことで「傭兵」を雇うことができます。傭兵は、規定回数のみ戦闘に参加させることができ、再契約をすることで、最終的には無償で共に戦えるようになります。

闘技場

街にある施設の一つで、金銭を払うことで賞品や経験値を稼げる戦闘ができます。通常の戦闘とは異なり、HPが0になっても死亡しないため、何度でも挑戦できます。

関係値

ソードとフュリスの信頼関係を表す隠しパラメーターです。この値によって、仲間になるキャラクターやエンディングが変化します。会話中の選択肢によって上下しますが、フュリスの性格を考慮した選択が重要になります。

キャラクター

メインキャラクター

ソード：かつて「不敗の聖騎士」と呼ばれたが、過去の事件により賞金稼ぎに身を落とした主人公。少女フュリスとの出会いをきっかけに、再び戦場へ。
テティス：常にソードと行動を共にする妖精。感情豊かでムードメーカー的な存在。フュリスとは犬猿の仲。
フュリス：素性を隠す謎の少女。尊大な態度で口が悪く、常に周囲と距離を置こうとする。その正体は、オルドバ皇帝の娘オフィーリア。

真実の仲間

コルツ、ヘンメリー、ロジャー、ミランダ、ツキカゲ、ロブン、マウザー、ファウスト、シュタイア、リュウビ、アテナ、エルマ、リリンなど、個性豊かなキャラクターたちがソードと共に戦います。

ラインメタル連合王国

主人公ソードの故郷。軍事力が高く、過去の戦争にも勝利している。

神祖連邦オルドバ

古代兵器の発掘を進め、大陸侵略を目論む国。

皇帝エリュシオン：オルドバの独裁者。機神に魅せられ、世界征服を企む。
闘将ダークロード：オルドバ四将軍の一人。常に全身を甲冑で覆い、素顔を見せない謎の人物。

機神

オルドバが古代遺跡から発掘した兵器群。それぞれ異なる形状と性能を持ち、圧倒的な力で敵を蹂躙します。

主なスタッフ

企画：太田泉
原作・シナリオ：山口宏
戦闘監督：西谷英彰
音楽：田中公平
コンセプトデザイン：前田真宏
キャラクターデザイン：大武ユキ

関連作品

攻略本『バウンティソード・ファースト公式ガイドブック』
小説『バウンティソード・ファースト〜聖剣の墓標〜』
漫画『バウンティ・ソード　〜ラインメタル異本〜』
* ドラマCD『バウンティ・ソード外伝 -鋼鉄の龍-』

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