バッキー・バーンズ

ジェームズ・ブキャナン・バーンズ（バッキー）

ジェームズ・ブキャナン・バーンズ、通称バッキーは、マーベル・コミックスに登場する架空のキャラクターです。キャプテン・アメリカの頼れる相棒として知られ、その運命は幾度となく変転を繰り返してきました。

出版の歴史

1940年代、ジョー・サイモンによって描かれたキャプテン・アメリカの初期スケッチに、バッキーは登場しました。当初は、サイモンの友人にちなんで名付けられた少年という設定でした。『キャプテン・アメリカ・コミックス』でデビュー後、バッキーは同誌のほとんどのストーリーに登場し、子供だけのチーム「ヤング・アリーズ」の一員としても活躍しました。

戦後、スーパーヒーローの人気が低迷すると、バッキーはキャプテン・アメリカと共に活動を縮小。1950年代には一時的に復活するも、再び姿を消しました。その後、1964年の『アベンジャーズ』で、第二次世界大戦中に死亡したと思われていたバッキーが、実は生きていたという設定が追加されました。

2005年、エド・ブルーベイカーによって、バッキーはウィンター・ソルジャーとして復活。洗脳された暗殺者として暗躍していた過去が明らかになりました。さらに、バッキーがキャプテン・アメリカの相棒であることは偽装であり、16歳の工作員として秘密の訓練を受けていたという設定も追加されました。

バッキーの復活は、長らくタブーとされていました。コミックファンの間では、「バッキー、ジェイソン・トッド、ベンおじさん以外、死んだままの人はいない」という格言まで存在したほどです。

キャラクター経歴

オリジンと第二次世界大戦期

1925年、インディアナ州で生まれたバッキーは、幼くして両親を亡くし、軍のキャンプで育ちました。そこでスティーブ・ロジャースと出会い、親友となります。

1940年、バッキーはスティーブがキャプテン・アメリカに変身する場面を目撃し、秘密を共有することになります。その後、バッキーはキャプテン・アメリカのパートナーとなり、共にナチスとの戦いに身を投じました。スーパーヒーローチーム、インベーダーズにも参加し、数々の功績を上げました。

しかし、第二次世界大戦末期、キャプテン・アメリカと共にバロン・ジーモの爆撃機を阻止しようとした際、爆発に巻き込まれ、消息不明となります。

ウィンター・ソルジャー

爆発後、バッキーはモスクワで蘇生しますが、記憶を失っていました。科学者たちは彼に機械の腕を与え、ソ連の暗殺者として洗脳。ウィンター・ソルジャーとして、数々の暗殺任務を遂行しました。

任務がない時は冷凍保存されていたため、バッキーは若い姿を保っていました。ブラック・ウィドウとも接触があり、ウルヴァリンの妻を殺害したこともありました。

現代になり、ウィンター・ソルジャーはアレキサンダー・ルーキンの命令で、レッドスカルやジャック・モンローを殺害。フィラデルフィアでテロを起こし、コズミック・キューブの力を利用しました。

キャプテン・アメリカとの再会後、バッキーは記憶を取り戻しますが、過去の行いに苦悩し、姿を消しました。その後、キャプテン・アメリカを助けるために再登場し、S.H.I.E.L.D.のエージェントとして活動を開始しました。

ニューキャプテン・アメリカ

キャプテン・アメリカが暗殺された後、バッキーは彼の遺志を継ぎ、ニューキャプテン・アメリカとして活動を開始します。新しいコスチュームを身にまとい、レッドスカルの陰謀を阻止するなど、数々の功績を上げました。

シークレット・インベージョンでは、スクラルとの戦いに参加し、地球を守るために尽力しました。その後、ニューアベンジャーズに加わり、作戦基地を提供しました。

MCU版

マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）では、セバスチャン・スタンがバッキーを演じています。映画では、スティーブとの友情や、ウィンター・ソルジャーとしての苦悩が描かれています。

キャラクター像

映画では、バッキーはスティーブの親友であり、彼を常に気にかけています。ヒドラに洗脳され、暗殺者として利用された過去から、罪悪感を抱えながら生きています。

ヒドラを離脱後、アベンジャーズと共に戦い、ヒーローとしての道を歩み始めます。

『ホワット・イフ...?』版

アニメシリーズ『ホワット・イフ...?』では、異なる世界線のバッキーが登場します。ウィンター・ソルジャーとなっている世界や、ヒドラの捕虜となっていない世界など、様々なバッキーの姿が描かれています。

能力

バッキーは、射撃の名手であり、格闘能力にも優れています。ヒドラの改造手術により、身体能力が強化されており、超人兵士であるキャプテン・アメリカとも互角に戦うことができます。

サイバネティック・アームは、バッキーの左腕に移植された義手です。ヒドラ製とワカンダ製の2種類が存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。

武装・ツール

任務や戦闘時には、様々な戦闘服を着用します。ヒドラ製のものや、自身で用意したものなど、数種類が存在します。また、銃火器や軍用ナイフなど、様々な武器を使いこなします。

各作品での活躍

各映画やドラマで、バッキーは様々な活躍を見せています。

『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』では、ハウリング・コマンドーズの一員として、キャプテン・アメリカを支えました。
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』では、暗殺者として登場し、キャプテン・アメリカと激しい戦いを繰り広げました。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、テロ事件の容疑者として追われる身となり、キャプテン・アメリカと袂を分かつことになりました。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー|アベンジャーズ_インフィニティ・ウォー』では、ワカンダでサノスに立ち向かいましたが、デシメーションにより消滅してしまいました。
『アベンジャーズ/エンドゲーム|アベンジャーズ_エンドゲーム』では、復活を果たし、サノスとの最終決戦に参加しました。
『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』では、キャプテン・アメリカの遺志を継いだサム・ウィルソンと共に、新たな戦いに身を投じました。

他のメディアでは

アニメシリーズやゲームなど、様々なメディアでバッキーが登場しています。

受信

バッキーは、IGNによって黄金時代の最も象徴的なスーパーヒーローの相棒として評価され、史上最も偉大な漫画のヒーローの一人として挙げられています。

もう一度検索