バッシュ・ザ・ブラックナイト

バッシュ：黒騎士の系譜と伝説のモーターヘッド

『ファイブスター物語』に登場するバッシュは、L.E.D.ミラージュと並ぶ物語の象徴的存在であり、強力なモーターヘッド（MH）として知られています。その特徴的なデザインと、歴代の黒騎士たちの活躍によって、バッシュは単なる兵器の枠を超えた伝説的な存在感を放っています。

バッシュの誕生と開発

ルミラン・クロスビンを主設計者、モラード・カーバイトをファティママイトとして星団暦2876年に完成したバッシュは、グルーン・エルダグラインの設計思想とベルリン開発の技術を融合した、星団唯一のシンクロナイズド・フラッターシステムを搭載する傑作MHです。3000年頃にはジュノーン、ナイト・オブ・ゴールドと並ぶ三大モーターヘッドの一つに数えられ、その戦闘能力は他の追随を許しません。後世にはサイレン、A・トール、バングといった強力なMHが三大モーターヘッドと呼ばれるようになりますが、バッシュの伝説は色褪せることはありません。

歴代黒騎士：バッシュを操る伝説の戦士たち

バッシュのパイロット、黒騎士は、物語の中で5人が確認されています。それぞれの黒騎士は、バッシュと共に数々の激戦を経験し、その名を歴史に刻みました。

初代黒騎士：ツーリー・パイドル　エストの最初のマスターとしてバッシュに乗り込みましたが、初陣でアルテン・サヤステ操るバングとの戦闘で戦死。
2代目黒騎士：ロードス・ドラグーン　コーラス王朝などの剣術指南役を務めた後、黒騎士となり、コーラス-ハグーダ戦でブーレイを撃破する活躍を見せます。しかし、デコースとの決闘で命を落とします。
3代目黒騎士：デコース・ワイズメル　バッハトマ魔法帝国の筆頭騎士として、魔導大戦でハスハ首都ベイジを制圧し、数機のA・トールを撃破するなど、恐怖の黒騎士として名を馳せます。
4代目黒騎士：バントライン・ゴール　アマテラスのボォス侵攻戦に参加した黒騎士。年齢的に歴代最年少で黒騎士に選ばれました。
* 5代目黒騎士：グラード・シドミアン　コーラス王家王室軍団長として天照の星団侵攻に抗戦。L.E.D.ミラージュとの65時間に渡る死闘の末に戦死しますが、その活躍は星団史に名を残すものとなりました。

劇中での活躍と評価

物語1巻のプロローグでL.E.D.ミラージュと共に登場し、その圧倒的な存在感を示したバッシュ。初期は初代黒騎士の戦死により、必ずしも最強のMHとは見なされていませんでしたが、ロードス・ドラグーンが黒騎士となってからは、その真価を発揮。各地で活躍し、黒騎士の名は畏怖と憧憬の対象となりました。コーラス-ハグーダ戦、魔導大戦など、数々の激戦でその名を轟かせ、特に魔導大戦での活躍は、恐怖の代名詞となるほどでした。そして、最終的にはグラード・シドミアンが黒騎士として、天照の侵攻に最後まで抵抗し、L.E.D.ミラージュとの死闘を演じました。

デザインの源流

バッシュのデザインは、重戦機エルガイムの企画時に作られたデザインや、同名のヘビーメタル(HM)・バッシュを元としていることから、類似点が見られます。L.E.D.ミラージュとHM・ブラッドテンプルにも同様のケースが見られます。

バッシュ：伝説を刻んだモーターヘッド

バッシュは、その圧倒的な戦闘力、そしてそれを操る歴代の黒騎士たちの活躍によって、『ファイブスター物語』における重要なシンボルとなりました。その存在感は、単なる兵器の枠を超え、物語全体のテーマや世界観を象徴する存在として、読者に強い印象を与えています。5人の黒騎士、そしてエストとの絆、そして数々の激戦。バッシュの物語は、これからも語り継がれていくことでしょう。

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