バッジ (ポケットモンスター)

ポケットモンスターシリーズのバッジについて

『ポケットモンスター』シリーズにおけるバッジは、ポケモントレーナーの実力を証明するシンボルです。これらのバッジは、トレーナーたちがジムリーダーと呼ばれる強い相手に勝利することで獲得できます。ゲームにおいては、通常各地方に8人のジムリーダーが存在し、全員に勝つことでその地方のバッジを全て手に入れることが求められます。8つのバッジを集めた後には、ポケモンバトルの祭典「ポケモンリーグ」への出場資格が与えられます。この規則は、アニメや漫画などの関連作品にもほぼ一貫して適用されています。

バッジの名称とデザイン

バッジの名称は、シリーズの初期作品である『赤・緑』ではジムリーダーがいる町のシンボルカラーに基づいています。例えば、ニビシティのジムリーダーであるタケシが授与するのは「グレー（灰色）バッジ」です。『金・銀・クリスタル』以降は、ジムリーダーが扱うポケモンのタイプに基づいて名称が付けられています。たとえば、ひこうタイプを使うハヤトは「ウイング（翼）バッジ」を、いわタイプのツツジは「ストーン（石）バッジ」を持っています。

バッジの実物は、数センチ程度の大きさで厚さは数ミリの金属板で構成されており、表面にはバッジ名や守っているジムリーダーの得意ポケモンの種類を反映した模様があしらわれています。トレーナーたちはこれを服や鞄に付けたり、専用のケースに入れて持ち運んだりします。また、特にシンオウ地方やイッシュ地方のバッジは特別な特性を持ち、磨くことで光り、ピアノのような音が鳴るとされています。

バッジの効果

バッジを所持することには2つの主な効果があります。一つは、ポケモンをトレーナーに従わせる力です。新しいトレーナーがバッジを持っている場合、交換で入手したポケモンもその実力を認めて指示に従ってくれる可能性が高くなります。ただし、改造などの不正手段で入手したポケモンはこの限りではなく、命令に従わなくなります。

もう一つの効果は、フィールドでのアクション機能の解禁です。たとえば、「ひでんわざ」と呼ばれる特別な技が使えるようになります。ただし、『LEGENDS アルセウス』のような作品ではバッジではなく、ポケモン図鑑の進捗を上げることでポケモンの忠誠心を高める仕組みとなっています。

ゲームとアニメのバッジの違い

アニメ版では、ゲームには登場しないオリジナルバッジが存在します。例えば、『ダイヤモンド＆パール』の第43話では、50種類以上のバッジが描かれています。また、アニメではポケモンがトレーナーの指導に従うかどうかは、バッジの有無にかかわらずトレーナーの指示次第です。さらに、アニメの無印編では「ポケモンけんていしけん」と呼ばれる試験に合格すると、ポケモンリーグ出場権を得られるバッジも登場します。

このように、『ポケットモンスター』シリーズにおけるバッジは、トレーナーの実力を示す重要な要素であり、ゲームやアニメを通じてさまざまな形で描かれています。

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