バトルフォーミュラ

バトルフォーミュラ (BATTLE FORMULA)

『バトルフォーミュラ』は、1991年9月27日にサン電子（サンソフト）から発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフトです。北米では『Super Spy Hunter』として、『Spy Hunter』シリーズの一作としてリリースされました。日本では後にPlayStation用ソフト『メモリアル☆シリーズVol.6』（2002年）に収録されています。

概要

スーパーファミコンの登場から1年後という時期に、ファミコン向けに発売された本作は、サンソフトが4ヶ月後に発売した『ギミック!』（1992年）と同様に、ファミコンの標準的なクオリティを凌駕する作品として知られています。ファミコン末期の隠れた名作として評価されており、販売品でありながら、箱付きの美品がオークションで高額で取引されることもあります。

ゲーム内容

システム

画面上方へ進むと加速、下方へ進むと減速するというシンプルな操作系を採用しています。敵の攻撃や、地形に挟まれるとミスとなります。自機には砲台が設置されており、正面固定のショットと同時に使用可能です。砲台はボタン操作で発射角度を調整でき、このボタンは特殊武器の使用も兼ねています。

パワーアップ

赤いトレーラーを破壊すると出現するパワーアップアイテムを取得することで、自機を強化できます。また、青いトレーラーを破壊すると特殊アイテムが出現し、ストックすることで一度限りの特殊攻撃を使用可能になります。

設定

ストーリー

主人公は、走り屋兼運び屋として生計を立てる「ジーン」。彼は今回、テロリスト軍団が開発した秘密兵器「バトルフォーミュラ」を入手する依頼を受けます。潜入したジーンはバトルフォーミュラを発見し、性能を確認しようと試乗を開始しますが、その直後に警報が鳴り響きます。ジーンはこれを命懸けの試乗会と称し、テロリストからの逃走を開始します。

ステージ構成

全6ステージで構成されています。

ステージ1: 橋上の道路が舞台。崩落箇所やラスタースクロールによるカーブが存在し、終盤にはジャンプや水上を進む場面もあります。
ステージ2: 砂漠が舞台。自機がジープ状に変形します。砂地ではスピードが低下し、流砂に飲み込まれるとミスになります。
ステージ3: 高速道路が舞台。カーブが多く、分岐点も存在します。
ステージ4: 前ステージ同様に高速道路が舞台。氷の路面は滑りやすく、後半には大ジャンプ地帯があり、落下するとミスになります。
ステージ5: 前半はボートに変形して水上を、後半は戦闘機に変形してシューティングステージを進みます。戦闘機形態では発射角度調整や特殊武器は使用できませんが、ショットと同時にミサイルを発射できます。
ステージ6: 最終ステージ。過去のステージに登場したボスが再登場します。

他機種版

PlayStation メモリアル☆シリーズVol.6

スタッフ

ディレクター：CHO MUSOU
プログラム：NORTH RIVER（北川正昭）、IDATEN、NOM（野村雅仁）、Y.AZUMA
グラフィック：HEBEREKE、塚田雅士、YOU-RI、さとうひろゆき、IDATEN、T.AJIRO
音楽：小高直樹、原伸幸、瀬谷辰宇
スペシャル・サンクス：ほんまよしのり、リタ・ジマラー、北角浩一、カズコ・ハーマン、カレン・シャドレー、スティーブ・ゲールケ、江口弘泰、MAC、ASSHI（酒井敦史）、おかざきみほこ、DAGAWA-R、竹内昭人、HIRO-KUN（東谷浩明）

評価

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、40点満点中18点という評価でした。レビュアーからは、「古めかしいデザイン」であるという意見や、「自分の腕を磨くタイプのゲームが好きな人にはおすすめ」といった意見がありました。

ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」では、30点満点中19.5点という評価を得ています。

ゲームムック『ハード末期に発売された名作ゲーム集』では、路面状況による挙動の変化や、シューティング要素が加わったことでカーチェイスゲームとして独自性を持つ点、ファミコン末期ならではの高い技術水準などが評価されています。

外部リンク

PlayStation公式 メモリアル☆シリーズ サンソフト Vol.6
PlayStation公式 メモリアル☆シリーズ サンソフト Vol.6（ゲームアーカイブス）
メモリアル☆シリーズVol.6での紹介ページ（日本語）
バトルフォーミュラ for FC - プロジェクトEGG
* Super Spy Hunter（英語） - MobyGames

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