バビロンA.D.

バビロンA.D.

『バビロンA.D.』は、2008年に公開されたアメリカ、フランス、イギリスの共同制作によるSFアクション映画です。監督はマチュー・カソヴィッツ、主演にヴィン・ディーゼルを迎え、原作はモーリス・G・ダンテックのSF小説『バビロン・ベイビーズ』です。

あらすじ

本作は、戦争やテロリズムが絶えない近未来の設定で始まります。傭兵のトーロップは、テロリストとして指名手配され、新セルビアに潜伏していました。彼の日常は、過酷な戦争の中で生き延びることだけです。しかし、運命の日、彼は武装集団に襲われ、それに雇われたマフィアのゴルスキーと引き合わされることになります。

ゴルスキーから出された依頼は、オーロラという若い女性を宗教団体ノーライト派の修道院から6日間でアメリカに運ぶというものでした。その報酬に魅かれたトーロップは、オーロラの護衛であるシスター・レベッカと共にこの危険な任務を引き受けます。しかし、彼らはオーロラを巡る様々な勢力の争いに巻き込まれ、道中で数々の試練に直面します。

キャスト

映画には、多様な俳優陣が出演しています。主なキャストはヴィン・ディーゼルで、彼が演じるトーロップはストーリーの中心人物です。また、格闘家のジェロム・レ・バンナも出演し、迫力あるアクションシーンを提供しています。オーロラ役を演じる女優や、その他の吹き替え声優たちも、映画の雰囲気を盛り上げています。

制作背景と評価

監督のマチュー・カソヴィッツは、本作について厳しい意見を述べています。撮影現場には弁護士が常駐しており、脚本通りに撮影できなかったことを悔いた彼は、「『24 -TWENTY FOUR-』の出来の悪いエピソードのようだ」と表現しました。このことに対して、制作側からはプロとしての意義が問われる批判が寄せられました。

また、映画の後半における唐突な展開に対しても疑問をもつレビューが多く、観客の間でさまざまな意見が交わされています。しかし、アクションシーンやストーリーの展開には、パルクールやスノーモービルの追撃シーンといったエンターテイメント性が強く、視覚的に楽しませてくれる要素が詰まっています。

主要登場人物と関連作品

トーロップのキャラクターは、原作者のモーリス・G・ダンテックのデビュー作『レッド・サイレン』からの引用が見られ、他の重要なキャラクターも彼の2作目『悪の根』に由来します。興味深いのは、同じくフランスで『レッド・サイレン』が映画化された際、トーロップという名はヒューゴーに改編され、異なる役者が演じた点です。

まとめ

『バビロンA.D.』は、近未来の危険な世界を舞台に、傭兵のトーロップとオーロラの運命的な出会いと冒険を描いた作品です。アクション満載のシーンとともに、さまざまな人間ドラマが展開され、多くの観客に印象を残す映画となっています。興味のある方はぜひご覧ください。

もう一度検索