バリバラ〜障害者情報バラエティー〜

『バリバラ』の概要

『バリバラ』は、2012年4月から2025年3月まで、NHK大阪放送局の制作でNHK Eテレで放送されたバラエティ番組です。この番組は、障害者やセクシャル・マイノリティなど、様々な生きづらさを抱えるマイノリティをテーマにしており、日本初の障害者向けバラエティ番組としての地位を確立しました。

番組の流れ

当初『バリバラ』は、『バリバラ〜障害者情報バラエティー〜』という名称でスタートし、2016年に現在のタイトルに変更されました。その背景には、「きらっといきる」という障害者向け福祉情報番組内で行われていた連載企画があり、時には障害者自身が自身の体験をユーモラスに紹介することで視聴者を楽しませることを目指しました。

この番組の誕生のきっかけは、報道メディアにおける障害者の表現に対する視聴者からの批判で、固定化されたイメージに対して新しい視点を提供することを狙いました。チーフプロデューサーの日比野和雅氏は、障害者のエンターテインメント性を引き出すことに注力し、障害を共有し合う場を提供する番組を作ることを目指しました。

番組の内容と企画

当初のコーナーには、『バリバラ珍百景』などがあり、バリアフリーに対する疑問をユーモアを交えて提起していました。また、視聴者とのインタラクションを重視し、本音でバリアフリーな社会を目指す取り組みを展開しました。

2016年にはさらにテーマを広げ、「みんなちがって、みんないい」という理念のもと、障害者だけでなく、あらゆるマイノリティに焦点を当てました。生放送の中では、障害者の頑張る姿を「感動の対象」として扱うメディアの姿勢についての議論も行われ、多くの反響を呼びました。

特別企画と受賞歴

『バリバラ』には「SHOW-1グランプリ」や特集ドラマ、ファッションショー「バリコレ」など、多様な企画が盛り込まれていました。特に、障害者が参加するパフォーマンス大会は、高く評価され、社会的インパクトを持つイベントとなりました。さらに、2016年に「グッドデザイン賞」を受賞し、国際的にもその意義が認められました。

放送のまとめと今後

2025年1月には番組終了が発表され、15年間の放送に幕を下ろしました。この中で『バリバラ』は、障害者やマイノリティの抱える問題を身近に感じさせることで、理解を深める役割を果たしました。そして新たに始まる後継番組『toi-toi』がどのように引き継いでいくのか、期待が寄せられています。

『バリバラ』は、笑いを通して多様性を尊重し、視聴者に新しい視点を提供し続けた番組でした。その歴史は、障害者やマイノリティに対する理解を促進する重要な一歩となりました。

もう一度検索