バルドメロ・エスパルテロ

バルドメロ・エスパルテーロの生涯

バルドメロ・エスパルテーロ（1792年 - 1879年）は、スペインで重要な役割を果たした軍人および政治家であり、彼の活動はスペイン史において重要な位置を占めている。彼はシウダー・レアルで、9人兄弟の中の一人として誕生した。当初は司祭を目指していたが、運命は彼を軍人の道へと導いた。

彼の軍歴は、まずナポレオン戦争への参戦から始まった。1815年には南アメリカ植民地の反乱に加わり、8年間にわたり多くの戦闘に参加した。この経験が、彼のその後の軍事的および政治的なキャリアに大きな影響を与えた。

1833年、スペインは第一次カルリスタ戦争に突入し、エスパルテーロはイサベル2世の政府軍に参加して北西部で戦った。彼は1836年には北部軍の司令官に任命され、ビルバオを解放した。1839年にはベルガラで協定を結び、戦争を終結させる重要な役割を果たした。

政治の世界でも彼は影響力を持ち、進歩的な民主的ブルジョワのリーダーとしてクーデターの後に首相に推挙された。1841年から1843年までの間、摂政として国政を引きつぎ、その間に教会の財産を国有化・売却する法案（エスパルテーロ法）を制定した。彼は経済的自由貿易政策を推進したが、保護貿易を支持する派閥との対立が激化した。また、徴兵制の導入を計画したことも反エスパルテーロの示威行動を引き起こす要因となった。

彼の政権は事実上の独裁的な形式を帯び、スペインを現代化するための政策を推進したが、1843年に発生したラモン・ナルバエスの革命によって、彼はイギリスに亡命せざるを得なくなった。1848年には帰国を許され、新たに政治の表舞台へと復帰する。

1854年の革命期には、レオポルド・オドンネル将軍と協力して自由主義的な改革を進める政権を樹立した。しかし、1856年にはバリャドリードでの暴動の対応をめぐってオドンネルとの間に激しい対立が生まれ、その結果、女王イサベル2世がオドンネルに政権を任せることとなり、エスパルテーロは再び退陣を余儀なくされる。

その後、進歩派と民主派の間で武力闘争が展開される中、エスパルテーロはこの混乱を静観し、ログローニョに戻ることを選択した。彼は1879年1月8日、自宅にて生涯を閉じた。彼の政治的イデオロギーや政策は、スペインの歴史において重要な意義を持ち、今なお多くの議論を呼んでいる。

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