バルバラ・シェット

バルバラ・シェット＝イーグル: オーストリアのテニス界のアイコン

バルバラ・シェット＝イーグル（Barbara Schett-Eagle）は1976年3月10日にオーストリアのインスブルックで生まれた女子プロテニス選手です。彼女は女子テニス界で注目すべき存在となり、シングルスで世界ランキング7位、ダブルスで8位になるという偉業を達成しました。彼女はキャリアの中で、シングルスでは3つ、ダブルスでは10のタイトルを獲得し、単複ともに世界のトップ10に名を連ねました。

テニスキャリアの始まり

シェットは1992年にプロ入りを果たし、翌年からはオーストリア代表として女子テニスの国別対抗戦「フェドカップ」に出場。彼女は2004年までの12年間、継続的にこの大会に参加し、多大な貢献をしました。シェットは1994年に全豪オープンで4大大会デビューを果たし、同年中には全仏オープンから本戦に直接進出しましたが、ジャパン・オープンでは準々決勝で伊達公子に敗れたことがありました。

1996年に入ると、シェットは全豪オープンで初めて4回戦に進出し、同年7月にはイタリアのパレルモ大会でシングルスとダブルスの両方で初優勝を果たしました。これにより、彼女の女子ツアーでの成功が始まりました。翌年の1997年には、地元オーストリアの「マリア・ランコヴィッツ」大会でシングルスの2勝目を挙げました。

大舞台での成功

1999年は、シェットにとって特に成功した年となりました。全豪オープンで4回戦、全仏オープン3回戦、ウィンブルドン4回戦に進出した後、全米オープンではベスト8に進出します。この結果、彼女は世界ランキングで自己最高の7位に到達し、オーストリア出身の女子選手として、1996年のバルバラ・パウルス以来の世界トップ10入りを果たしました。同年11月には、女子ツアー年間最終戦「チェイス選手権」に出場し、ビーナス・ウィリアムズに惜しくも敗れましたが、この大会には一度だけの出場でした。

オリンピックとその後

2000年には、全豪オープンで4度目の4回戦進出を果たし、全仏オープンでも初めて4回戦に進出しました。またシドニー五輪にもオーストリア代表選手として出場し、女子シングルスでは準々決勝に進出。しかし準々決勝でロシアのエレーナ・デメンチェワに敗れました。年末のランキングは20位台に落ち、チェイス選手権には出場できませんでした。

2001年には、全豪オープンで混合ダブルス部門にて初の決勝進出を果たしましたが、惜しくも準優勝となりました。その後も全仏オープンではビーナス・ウィリアムズを打ち破るなどの好成績を残しました。

フェドカップでの活躍

シェットはフェドカップでも活躍し、2002年にはオーストリアチームを最高成績の準決勝進出へ導きました。準決勝ではスペインに敗れましたが、シェットは重要な一勝を挙げました。2004年には再度準決勝に進出し、アメリカ戦では全勝を記録しますが、準決勝ではロシアに敗退しました。彼女のフェドカップでの記録は、30勝18敗というものです。

現役引退とその後

2005年に28歳で現役を引退したシェットは、2006年に国際テニス連盟から「テニスに貢献した選手の賞」を受賞しました。引退後はプライベートに重きを置き、2007年にはジョシュア・イーグルと結婚し、2年後には長男が誕生しました。シェットのテニスキャリアは、その実績だけでなく、将来の世代にも多くの影響を与えるものとなっています。彼女は単に優れた選手であっただけでなく、オーストリアのテニス界に新たな道を切り開いた立役者と言えるでしょう。

もう一度検索