バーバラ・キングソルヴァー

バーバラ・キングソルヴァーは、1955年4月8日にアメリカ合衆国メリーランド州アナポリスで生まれました。幼少期をケンタッキー州で過ごし、一時コンゴ共和国にも居住しました。1973年にデポー大学に入学し、生物学の学士号を取得後、フランスでの生活を経てアリゾナ州へと移り住み、アリゾナ大学大学院で学びました。

1985年、キングソルヴァーはフリーライターとして活動を開始し、ノンフィクション作品を中心に執筆していました。その後、小説にも挑戦し、1988年に処女作『The Bean Trees』を発表しました。作家としてのキャリアをスタートしてからも、彼女は各地を転々としました。1991年にはスペイン領カナリア諸島のテネリフェ島に移り住み、その後アメリカに戻り、現在はバージニア州に在住しています。

キングソルヴァーは、その文筆活動の中で、小説、ノンフィクション、詩など幅広いジャンルの作品を発表しました。これらの作品は、ロサンゼルス・タイムズ文学賞やジェームス・ビアード賞など、数々の賞を受賞しました。特に、小説『The Lacuna』でオレンジ賞を受賞したことは、彼女の作家としての地位を確固たるものとしました。また、アメリカ合衆国大統領から国家人文科学勲章を授与されたほか、2023年にはピューリッツァー賞フィクション部門を受賞するなど、その功績は高く評価されています。

彼女の作品は、自然と人間との関わり、社会問題、そして人間関係の複雑さを繊細かつ力強く描いています。その作風は読者に深い共感と感動を与え、世界中で多くの読者に支持されています。


日本語訳された主な作品

『野菜畑のインディアン』（The Bean Trees）真野明裕訳
『天国の豚』（Pigs in Heaven）真野明裕訳
『ポイズンウッド・バイブル』（The Poisonwood Bible）永井喜久子訳


主な受賞歴

1993年：ロサンゼルス・タイムズ文学賞（Pigs in Heaven）
2008年：ジェームス・ビアード賞（Animal, Vegetable, Miracle）
2010年：オレンジ賞（The Lacuna）
2010年：女性小説賞（The Lacuna）
2022年：ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞（Demon Copperhead）
2023年：ピューリッツァー賞 フィクション部門（Demon Copperhead）
2023年：女性小説賞（Demon Copperhead）


栄典

2000年：国家人文科学勲章


主な著作（原著）

The Bean Trees (1988)
Homeland and Other Stories (1989)
Animal Dreams (1990)
Pigs in Heaven (1993)
The Poisonwood Bible (1998)
Prodigal Summer (2000)
The Lacuna (2009)
Flight Behavior (2012)
Unsheltered (2018)
* Demon Copperhead (2022)

バーバラ・キングソルヴァーは、その独特な視点と卓越した文章力で、現代文学において重要な位置を占める作家の一人です。

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