バービー

概要

バービー（Barbie）は、アメリカの玩具メーカーであるマテル社が販売している、30センチの着せ替え人形です。1959年3月にアメリカで初めて発売されたバービーは、時代を超えて愛される存在となっています。

起源

バービーの起源は、マテル社の創業者の一人であるルース・ハンドラーが、1950年代に西ドイツの新聞で連載されていた大人向け漫画の人形フィギュア「ビルト・リリ」（Bild Lilli）に触発されたことにさかのぼります。ルースは娘のバーバラへのお土産としてビルト・リリを購入したことから、バービーのアイデアが生まれました。日本では1960年代に製造され、優れた技術と安価な人件費により、バービー人形は高い品質を保っていますが、1970年代以降は生産国が中国やインドネシアにシフトしていきました。

歴史

マテル社は1945年に額縁メーカーとして活動をスタートし、その後、玩具製造業に進出します。1956年には新しい女児用人形の構想を練り始め、1957年にはビルト・リリの開発に着手します。1959年3月にバービーは市場に投入され、発売から間もなく爆発的な人気を獲得しました。当時のバービーは、日本製として約3ドルの価格で販売され、非常に高価であるとされましたが、ファッション性と完成度の高さから多くの子供たちに支持されたのです。

コレクター向け商品

1980年代以降、バービーは大人のコレクター向け商品も展開し始め、多様なデザインや限定商品が登場しました。コラボレーションモデルやテーマ別シリーズが販売され、特に「ピンクレーベル」、「シルバーレーベル」、「ゴールドレーベル」などの体系が設けられて、コレクター心をくすぐる商品展開が進められました。

和製バービー

日本では1962年に和製バービーも展開されましたが、販売不振により撤退を余儀なくされました。1980年代にはタカラとの提携を経て新バージョンが登場しましたが、さらなる競合作品との競争や需要の変化により、あっさりと市場から姿を消してしまいます。その後、マテル社による日本法人からの直接販売が行われるようになり、現在も多様な商品が展開されています。

バービーのキャラクターたち

バービーには、バーバラ・ミリセント・ロバーツという本名やファッションモデルという職業設定があり、妹のスキッパーやステイシー、ケンというボーイフレンドキャラクターも存在します。それぞれのキャラクターはユニークで、多様なストーリーを紡いでいます。

映画と文化的影響

バービーは、多数の映画やテレビシリーズにも登場しており、今までに多くのCGアニメーション作品や実写映画が制作されました。最新では、2023年7月に公開された実写映画『バービー』が話題となりました。

論争と批判

バービーに関しては数度の論争があります。例えば、1992年にはバーバー・トーク・バービーが「女は数学が苦手」といったセリフを発し、議論を巻き起こしました。また、イランでは文化的影響を理由にバービーの販売が禁止されるなど、地域特有の問題も存在します。でも、マテル社は体の障がいを持ったキャラクターモデルを展開するなど、段々と多様性に配慮した商品開発に取り組んでいます。

最新動向

近年では、2019年に60周年を記念して女性リーダーをモデルとしたバービー人形が発売されました。2023年5月には、ももいろクローバーZの佐々木彩夏とのコラボレーションイベントも開催され、バービーはその新たな可能性を広げ続けています。バービーはただの着せ替え人形ではなく、時代を反映した文化的アイコンとなっています。

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