バーミンガム・モーズリーRC

イングランド中部に位置する都市、バーミンガム。そのモーズリー地区を活動拠点とするラグビーユニオンクラブが、バーミンガム・モーズリー・ラグビークラブ（Birmingham Moseley Rugby Club）です。正式名称が示す通り、バーミンガムの中心部から南へほど近い地域に根差しています。クラブのホームスタジアムは、同じくバーミンガム市内にあるビルズリー・コモン（Billesley Common）です。現在、クラブはイングランドのラグビーユニオンリーグシステムにおける3部に相当する、ナショナルリーグ1（National League 1）に所属し、激しい戦いを繰り広げています。

歴史

バーミンガム・モーズリーの歴史は古く、その設立は1873年にまで遡ります。イングランド国内でも有数の長い伝統を持つラグビーフットボールクラブの一つとして知られ、その歩みはイングランドラグビーの発展とも重なります。

クラブの歴史における重要な節目は、1980年代後半に訪れました。1987年、イングランドにおいてそれまでカップ戦主体だった国内ラグビーに、初めて本格的なリーグ戦システムが導入されました。ナショナル・ディビジョンワン（National Division One）と呼ばれるこの新リーグは、現在のギャラガー・プレミアシップ（Gallagher Premiership）の前身にあたる、イングランド最高峰のディビジョンです。バーミンガム・モーズリーは、この記念すべきトップリーグ初年度に参加するクラブの一つとして選出されました。そして、1987年9月5日に行われたノッティンガムRCとの一戦は、クラブにとって、そしてリーグにとっても歴史的な初試合となりました。

しかし、トップリーグでの戦いは容易ではありませんでした。1990-91シーズン終了後、クラブは下部リーグへの降格を経験します。それ以来、残念ながらバーミンガム・モーズリーはイングランド最高峰の舞台であるプレミアシップへの復帰を果たすことができていない状況が続いています。その後はナショナルリーグ1やRFUチャンピオンシップ（2部）など、様々なディビジョンで活動しており、トップリーグ返り咲きを目指し続けています。

著名な出身・在籍選手

長い歴史の中で、バーミンガム・モーズリーは数多くの優れた選手を輩出してきました。中には、国際舞台でそれぞれの国を代表して活躍した選手もいます。過去にこのクラブに在籍した主な著名選手には、以下のような顔ぶれが挙げられます。

コリー・ヒル（Cory Hill）: ウェールズ代表としてプレー。
ウィル・フーリー（Will Hooley）: アメリカ合衆国代表としてプレー。
マイク・エレリー（Mike Ellery）: 7人制イングランド代表として活躍。
ウィル・スチュアート（Will Stuart）: イングランド代表としてプレー。
ダン・ノートン（Dan Norton）: 7人制イングランド代表として活躍。
アレックス・ミッチェル（Alex Mitchell）: イングランド代表としてプレー。

これらの選手たちは、バーミンガム・モーズリーでの経験を経て、さらに高いレベルでの活躍を遂げました。クラブは、現在の所属リーグであるナショナルリーグ1で戦いながら、将来のトップリーグ復帰、そして次世代のスター選手の育成を目指し、日々の活動に取り組んでいます。

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