バーレーンの首相

バーレーンの首相について

バーレーンの首相は、バーレーン王国における政府の長であり、国政において重要な役割を担っています。

概要

2002年2月14日に公布されたバーレーン憲法に基づき、首相は国王によって任命・罷免されます（憲法第33条）。

首相の就任資格としては、バーレーン国籍を有し、30歳以上であることが条件とされています。代議院（下院）議員である必要はありません（憲法第45条）。

代議院における信任決議は行われず、不信任決議の可決には、代議院での3分の2以上の賛成に加え、さらに国民議会（上院と下院の合同会議）での3分の2以上の賛成が必要です（憲法第67条）。これは、首相の地位が安定しており、議会の意向に左右されにくいことを意味します。

首相は国王に対し、議会の招集を要請することができます（憲法第101条）。また、代議院に対する法案提出は首相が行います（憲法第81条）。

可決された法案は全て評議院（上院）から首相に送付され、首相はそれらを国王に提出する役割を担います（憲法第86条）。

ハリーファ・ビン・サルマーン・アール・ハリーファ前首相

独立前の1970年1月19日から、ハマド・ビン・イーサ・アール・ハリーファ国王の叔父にあたるハリーファ・ビン・サルマーン・アール・ハリーファが、半世紀以上にわたり首相を務めました。

ハリーファ氏は、2020年11月11日に現職のまま死去しました。彼の長きにわたる首相在任は、バーレーンの政治史において特筆すべき出来事と言えるでしょう。

サルマーン・ビン・ハマド・アール・ハリーファ現首相

ハリーファ氏の死去後、後任として、2013年3月から第1副首相を務めていたサルマーン王太子が首相に任命されました。

サルマーン氏は、国王の息子であり、王位継承者でもあります。彼の首相就任は、バーレーンの政治における世代交代を象徴する出来事と見られています。

ハリーファ・ビン・サルマーン首相の時代には、この他に4人の副首相がいました。副首相の存在は、首相を補佐し、国政を円滑に進める上で重要な役割を果たしていました。

まとめ

バーレーンの首相は、国王の任命により選ばれ、議会との関係や法案の提出など、国政において幅広い権限と責任を有しています。長年にわたり首相を務めたハリーファ氏の死去と、その後を継いだサルマーン王太子の就任は、バーレーンの政治に新たな局面をもたらす可能性があります。

参考資料

rulers.org - Bahrain
worldstatesmen.org - Bahrain

関連項目

* バーレーンの国王

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