バーンプー工業団地

バンプー工業団地

バンプー工業団地（タイ語: นิคมอุตสาหกรรมบางปู、英語: Bangpoo Industrial Estate）は、タイのサムットプラーカーン県ムアンサムットプラーカーン郡に位置し、1977年に設立された工業団地です。この団地は、タイ工業団地公社によって管理されています。多くの企業が進出し、地域経済の重要な一翼を担っています。

立地とアクセス

バンプー工業団地は、スワンナプーム国際空港から約25km、バンコクから37km、クローントゥーイ港から24km、レームチャバンからは100kmの距離にあります。この地理的な位置は、物流や交通の利便性が高いことを意味しており、工業運営において有利な条件を提供しています。

用地の特徴

工業団地の用地面積は875ヘクタールで、そのうち586ヘクタールが一般工業区、60ヘクタールがIEATフリーゾーン、24ヘクタールが住宅・商業用区、205ヘクタールが未分譲の住宅・商業用区として利用されています。このように多様な用途が設定されているため、さまざまな産業が共存できる空間づくりがなされています。

インフラと施設

工業団地内のインフラも充実しています。水道水は、首都水道公社から800ミリメートルの経口管で供給され、電力はタイ首都電力公社から24kVの高圧電流が供給されます。また、電話回線は3,000回線利用可能です。

廃水処理施設は3カ所に設置されており、一般工業区では2カ所の活性汚泥式処理場が稼働しており、処理能力は合計で45,000㎥/日および3,600㎥/日です。フリーゾーン内では回転生物接触方式による廃水処理システムがあり、処理能力は一日当たり2,300㎥を誇ります。

さらに、工業団地内には一般ごみを1日100トン、有害ごみを48トン焼却できるごみ焼却炉が2基設置されています。道路については、幹線道路の幅員が21メートルであり、補助幹線道路は14.5メートルの幅があります。

洪水対策と安全

バンプー工業団地では洪水対策にも力を入れており、ポンプが2機設置され、水の排除に対応するためのポンプ所が15カ所あります（各機あたり0.5㎥/秒）。災害防止センターが設置され、24時間体制で警備が行われています。また、ワンストップサービスセンター（OSOS）もあり、工業団地での各種手続きを効率的にサポートしています。

コジェネレーション発電事業

加えて、タイ南部の中部電力とタイのクントーン・エナジー・サービスが共同出資したTACエナジー社が、工業団地内でコジェネレーション発電事業を展開しています。この事業は、電気と蒸気を工業団地内の企業に供給しつつ、タイ発電公社（EGAT）に電力を供給するものです。

洪水の影響

2011年には洪水の被害が懸念されましたが、その年の10月15日には浸水が発生しなかったとされます。ただし、10月14日には洪水の可能性が警告されていました。これらの情報は、タイ工業団地公社が提供するデータに基づいており、今後の防災対策に組み込まれる重要な指針となるでしょう。

工業団地の持つ優れたインフラと立地条件は、今後も多くの企業にとって魅力的な選択肢であり続けることでしょう。

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