パウロ・エンリケ・シャガス・ジ・リマ

ガンソ（パウロ・エンリケ・シャガス・ジ・リマ）

パウロ・エンリケ・シャガス・ジ・リマ（Paulo Henrique Chagas de Lima、1989年10月12日生まれ）、通称ガンソは、ブラジル・パラー州アナニンデウア出身のサッカー選手です。カンピオナート・ブラジレイロのフルミネンセFCに所属し、ミッドフィールダーとして活躍しています。

生い立ちとクラブ経歴

ガンソは1989年、パラー州のアナニンデウアで生まれました。幼少期からフットサルとサッカーを掛け持ちし、才能を発揮。パイサンドゥSCを経て、2005年に15歳でサントスFCに入団しました。2007年には右膝靭帯断裂という大怪我に見舞われましたが、リハビリを経て2008年にトップチームへ昇格。

2009年にはADサンカエターノへの移籍話が浮上しましたが、クラブの判断で残留。徐々に出場機会を増やし、2010年にはネイマールと共にサントスの攻撃を牽引。ブラジル代表にも選出されました。しかし、同年8月に左膝靭帯断裂の重傷を負い、再び戦線離脱。2011年に復帰後、コパ・リベルタドーレス決勝で48年ぶりの南米王者獲得に貢献しました。

2012年9月、サンパウロFCへ移籍し、背番号10番を背負いました。2016年7月には、初の欧州挑戦としてセビージャFCへ移籍。しかし、出場機会に恵まれず、2018年8月にアミアンSCへレンタル移籍。2019年1月、母国ブラジルのフルミネンセFCへ完全移籍し、現在に至ります。

代表経歴

U-20ブラジル代表として2009 FIFA U-20ワールドカップに出場し、準優勝。2010 FIFAワールドカップではバックアップメンバーに選出。同年8月のアメリカ戦でブラジルA代表デビューを果たしました。翌年のコパ・アメリカでは10番を背負い、パラグアイ戦で2アシストを記録しました。

プレースタイル

ガンソは、守備意識や運動量は低いものの、優れた戦術眼を持つクラシカルな10番タイプの選手です。足裏でのボールキープ、シャペウ、正確なパスでチャンスを演出します。そのプレースタイルから、フアン・ロマン・リケルメと比較されることもありますが、自身はリバウドに似ていると分析しています。

人物

愛称の「ガンソ（ガチョウ）」は、元々テスト生時代に「下手な選手」と揶揄する言葉でした。サントス入団後、ゴールを決めるたびにホペイロ（用具係）が「ガンソが点を取ったぞ」と叫ぶことが嬉しくなり、自らの愛称として使うようになったそうです。

タイトル

クラブ

サントスFC

コパ・ド・ブラジル (1): 2010
カンピオナート・パウリスタ (3): 2010, 2011, 2012
コパ・リベルタドーレス (1): 2011
レコパ・スダメリカーナ (1): 2012

個人

コパ・ド・ブラジル最優秀選手賞: 2010

代表

U-20ブラジル代表：2009 FIFA U-20ワールドカップ 準優勝
* U-23ブラジル代表：ロンドンオリンピック 銀メダル

ガンソは、その才能と実績で、ブラジルサッカー界に名を刻む選手の一人です。

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