パグ島

パグ島：クロアチア、アドリア海の秘宝

パグ島は、クロアチア北部、アドリア海に位置する美しい島です。南北に細長く伸びる独特の形状を持ち、その面積は約305平方キロメートル。ダルマチア諸島の中では5番目に大きな島として知られています。人口は約8,000人弱（2001年時点）で、島内にはパグとノヴァリャという2つの主要な町を中心に、小さな村落や観光客向けの集落が点在しています。

地理的特徴

パグ島の最大の特徴は、その特異な地形です。海岸線は非常に長く、その総延長は300キロメートルを超えます。島の長さは約60キロメートルですが、幅は最も狭い場所で2キロメートル、広い場所でも10キロメートル程度しかありません。島の南西海岸は比較的平坦で、広大なツァスカ洞窟を抱えるパグ湾が広がっています。一方、北西部は険しい地形が特徴で、標高の高い場所も見られます。

島の大部分は岩がちで、植生は限られています。わずかな地域が地中海性の低木に覆われている程度です。しかし、島南東部には、カルスト地形によって形成されたヴェロ・ブラト湖とマロ・ブラト湖という2つの湖が存在し、貴重な水源となっています。島の最高地点はスヴェティ・ヴィド（聖ヴィトゥス）で、標高は348メートルです。

農業と集落

島内では、ブドウ（特にžutica種）、野菜、果物などが栽培されています。これらの作物は、島の谷や畑で大切に育てられています。ルン半島がある北部地域は、オリーブの木立が広がる景勝地として知られています。島内のほとんどの集落は道路で繋がっており、アクセスは比較的容易です。島南部には本土とを結ぶ全長300メートルの橋が架かっており、北部ではプリズナから本土のジグリェンに向けてフェリーが運航しています。

パグとノヴァリャ以外にも、ルン、スタラ・ノヴァリャ、ガヤツ、コラン、マンドレ、シムニ、メタイナ、ディニシュカ、ヴァルシチ、ポヴリャナなど、個性豊かな村々が点在しています。これらの村は、それぞれ独自の文化や伝統を守りながら、パグ島の多様性を支えています。

パグ島は、その独特な景観と豊かな文化が魅力の島です。アドリア海の自然を満喫しながら、歴史と伝統に触れることができる、訪れる人々を魅了する場所と言えるでしょう。

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