パシフィック・アシスト作戦

パシフィック・アシスト作戦

パシフィック・アシスト作戦（Operation Pacific Assist）は、2011年3月11日に発生した東日本大震災（東北地方太平洋沖地震）に対し、オーストラリア軍（ADF）が実施した人道支援活動です。この作戦では、オーストラリア空軍（RAAF）のC-17A輸送機が中心となり、被災地への救援物資や人員の輸送が行われました。

作戦の概要

地震と津波による甚大な被害を受けた日本に対し、オーストラリア政府は迅速な支援を決定しました。オーストラリア国内から警察、消防、救助犬などで構成された救援隊が編成され、派遣の準備が進められました。オーストラリア空軍は、C-17輸送機1機を派遣し、救援隊を乗せて3月14日に在日米軍横田基地に到着しました。

その後も、C-17輸送機は日本国内に留まり、日米両政府の協力の下で輸送支援を継続しました。陸上自衛隊第15旅団の人員や車両を沖縄の嘉手納基地から横田基地へ輸送したり、千歳基地から花巻空港へ飲料水を輸送するなど、多岐にわたる支援活動を行いました。これらの活動は、在日アメリカ軍との緊密な連携のもとで進められました。

3月22日には、福島第一原子力発電所事故への対応を支援するため、C-17A輸送機2機が追加派遣され、高圧放水システムの輸送を行いました。この結果、オーストラリア空軍が保有する4機のC-17輸送機のうち、3機が一時的に日本に派遣されるという異例の事態となりました。

作戦の終了と成果

パシフィック・アシスト作戦は、3月25日に終了し、C-17輸送機はオーストラリア本国へと帰還しました。作戦期間中、C-17輸送機は合計23ソーティを実施し、450トンの物資、41両の車両、135名の人員を輸送しました。この作戦は、オーストラリア軍の迅速な対応能力と国際協力の重要性を象徴する出来事となりました。

外部リンク

* Operation Pacific Assist（英語）

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