パシフィック・リム (映画)

『パシフィック・リム』

概要

『パシフィック・リム』（原題/英題：Pacific Rim）は、2013年に公開されたアメリカ製のSF怪獣映画です。監督はギレルモ・デル・トロ、主演にはチャーリー・ハナムと菊地凛子が名を連ねています。この作品は、怪獣とそれに立ち向かう人類の戦いを描いたもので、2018年には続編「パシフィック・リム: アップライジング」が公開されました。

タイトルの「パシフィック・リム」は、環太平洋地域を指し、この地域の国々が協力して怪獣と戦う姿を描いています。映画内で使用される怪獣は「カイジュー」と呼ばれ、英語でも「Giant Beast」と訳されています。また、巨大ロボットは「イェーガー」として知られ、ドイツ語で「Hunter」を意味します。デル・トロ監督は、日本の怪獣映画や漫画、ロボット文化へのオマージュとして、この作品を制作したとされています。

ストーリー

あらすじ

物語は、2013年8月にグアム沖で開かれた異世界への裂け目「ブリーチ」からスタートします。この裂け目から現れた怪獣アックスヘッドがサンフランシスコを襲撃し、アメリカの軍はこれに対抗します。しかし、その後も次々と怪獣が出現し、沿岸諸国は「環太平洋防衛軍（PPDC）」を結成。怪獣に立ち向かうために、巨人兵器イェーガーを造り出します。

イェーガーは、二人のパイロットが心をリンクさせて操縦する巨大ロボットで、人類の防衛の希望となります。しかし、怪獣の出現はますます頻繁になり、人類は劣勢に立たされます。2020年、怪獣ナイフヘッドの襲撃に出動したローリー・ベケットは、兄のヤンシーと共にイェーガー「ジプシー・デンジャー」に乗り込みますが、戦闘で兄を失い、深いトラウマを抱えることになります。

2025年、ローリーは再びパイロットとしてブリーチの破壊作戦に参加します。彼は、日本人研究者森マコとペアを組むことになり、彼女との絆を深めながら強大な怪獣と戦います。香港沖では、カテゴリー4の怪獣が現れ、残るイェーガーたちも次々と破壊されます。ローリーとマコは危機を乗り越え、最終的にはブリーチを破壊する事に成功します。

登場人物

• - ローリー・ベケット （チャーリー・ハナム）: 主人公でイェーガー「ジプシー・デンジャー」のパイロット。兄を亡くした後、心の傷を抱える。
• - 森マコ （菊地凛子）: 日本人でイェーガーの研究者。過去のトラウマを克服し、勇気を持って戦う。
• - スタッカー・ペントコスト （イドリス・エルバ）: PPDCの指令官。かつてはイェーガーのパイロットで、重要な決断を下す。
• - ニュートン・ガイズラー （チャーリー・デイ）: PPDCの生物学者で怪獣に関する研究に取り組む。

製作背景

『パシフィック・リム』の制作は、2010年にレジェンダリー・ピクチャーズが映画トリートメントを購入したことから始まりました。監督のギレルモ・デル・トロは、怪獣とロボットが戦うというテーマを掲げ、様々な国の文化を融合させて作品を作り上げました。主要な撮影は2011年11月から行われ、4D上映など新しい映像体験がファンの間で注目されました。

興行と評価

映画は公開後、世界中で高い評価を受け、多くの興行収入を上げました。日本でも特に熱心なファンを生み出し、上映が続けられることで、永続的な支持を受けています。『パシフィック・リム』は、単なるアクション映画に止まらず、友情や勇気、連携の重要性を描いた作品として、多くの人々に愛され続けています。

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