パセリ (テレビドラマ)

パセリ：地方都市の青春とロックの調べ

2007年10月、独立UHF系13局で放送されたテレビドラマ『パセリ』は、地方都市を舞台に、女子高生とロック、そして青春の葛藤を描いた作品です。全13話構成ですが、最終回は総集編のため、実質12話のストーリーで展開されます。映画化、漫画化も計画されており、大きな注目を集めました。

夢を失くした少女と、再出発のバンド

主人公の山田瀬利奈は、ロックバンド「アーク・リバイブ」のギタリストとして活躍していました。しかし、バンドは半年前に解散。進路に悩む周囲とは対照的に、彼女は目標を失い、迷走していました。そんな中、東京で成功を収めている元バンド仲間からの手紙がきっかけとなり、瀬利奈は新たなバンド結成を決意します。

周囲には音楽経験者がいない中、彼女は仲間を集め、寄せ集めの素人バンドを結成します。困難や葛藤を乗り越え、仲間と共に成長していく過程は、視聴者に大きな感動と共感を呼び起こしました。

個性豊かな登場人物たち

瀬利奈を取り巻く登場人物たちも、それぞれに個性豊かです。バンド仲間として、それぞれの才能と悩みを抱えながら、共に夢を追いかける仲間たちが、物語に彩りを加えています。また、教師や家族など、周囲の人々との関わりを通して、瀬利奈の成長が描かれています。

音楽と青春のエネルギー

『パセリ』の魅力の一つは、その音楽性にあります。少年カミカゼが主題歌を担当し、オープニングテーマ「HELLOW.SWEET ～陽の当たる坂道～」とエンディングテーマ「SOSアイデンティティ」は、ドラマの世界観をさらに深める重要な要素となっています。地方都市の風景と、若者たちの情熱的な演奏シーンは、視聴者の心に響く青春のエネルギーに満ち溢れています。

未完の物語：漫画版の連載休止

『パセリ』は、漫画版も企画されました。コミック・ガンボで連載が開始されましたが、発行元の倒産により、わずか2話で連載が終了しています。全8話予定だっただけに、多くのファンにとって大きな残念な出来事となりました。

スタッフ・キャスト

数多くのスタッフ、キャストが、このドラマを支えました。監督、脚本、編集を務めた林正明をはじめ、ベテランから若手まで、多くの才能が集結しています。黒川芽以、柚月美穂、柳沢ななといった若手女優陣の熱演も、作品の魅力を高めています。

地方都市の青春の物語

『パセリ』は、地方都市を舞台にした青春ロックドラマとして、多くの視聴者の心に深く刻まれました。夢を追いかける若者たちの姿、友情、葛藤、そして成長。これらの要素が複雑に絡み合い、感動的な物語を紡いでいます。音楽、友情、そして青春のエネルギーに満ちた『パセリ』は、忘れがたい作品として、多くの人の記憶に残るでしょう。

もう一度検索