パチスロ蒼天の拳

パチスロ蒼天の拳（2010年・サミー）

パチスロ蒼天の拳は、2010年5月にサミーが発売した5号機パチスロ機です。原哲夫氏による人気漫画『蒼天の拳』とのタイアップ機であり、その世界観を忠実に再現した演出やゲーム性が特徴です。保通協における型式名は「蒼天の拳Z」で、マイスロにも対応していました。販売台数は2011年3月末時点で約92,000台を記録しています。

概要

ゲーム性としては、2004年にサミーが発売し、大ヒットを記録した「北斗の拳」を強く意識した設計となっています。ビッグボーナスとART（アシストリプレイタイム）を組み合わせることでコインを増やす仕様は、「北斗の拳」を踏襲しています。ただし、実際のゲームシステムは、同じサミーの「パチスロ交響詩篇エウレカセブン」に近い部分もあります。有効ラインは下段を除く4ラインです。

本機は、「北斗の拳」に存在した「バトルボーナスへの予兆小役」の概念も継承しています。「スイカ」もしくは「中段チェリー（2チェ）」が成立すると、「北斗カウンター」と呼ばれるカウントダウンが32ゲーム間表示されます（スイカ成立時はドラム左側、2チェ成立時は右側に表示）。カウント中に再度小役が成立すると、カウンターは再び「32」にリセットされます。通常ステージも「北斗の拳」と同様に、「夕方（章烈山）ステージ」「夜（泰聖院）ステージ」の順にARTへの期待度がアップする仕組みとなっています。

ART「死合の刻」とボーナス

「北斗の拳」では、ボーナス図柄を揃える必要がありましたが、本機では内部的にARTフラグが当選することで、液晶演出を通してART突入が告知されます。

「北斗の拳」における「バトルボーナス」に相当するARTは、「死合の刻（しあいのとき）」と呼ばれ、40ゲーム1セットで1ゲームあたり約1.7枚のコイン増加が見込めます（メーカー発表値）。準備ゲーム（平均10ゲーム程度ですが、50ゲーム以上継続することもあります）を経た後、特殊リプレイ（上段ラインの『ベル・チェリー・ベル』）が成立するとARTに突入します。最後の10ゲームは、「北斗の拳」の「ケンシロウ対ラオウ」と同様に、主人公・霞拳志郎がバトルを行い、敗北しなければARTが継続します。「死合の刻」が20連以上継続、または特定条件を満たすと、スペシャルART「天授の儀（てんじゅのぎ）」へと移行します（天授の儀は最低2セット継続）。バトル演出は「北斗の拳」とは異なり、1セットごとに異なる対戦相手が登場します（「天授の儀」中は劉宗武または紅華会との対決のみ）。カメラワークなど、「北斗の拳」の演出を継承している部分も多く見られます。バトル時の対戦相手によって、ART継続の期待度が変化します。「北斗の拳」のバトルボーナスが「継続率を設定して継続抽選を行う」方式だったのに対し、本機のARTでは「小役成立時に上乗せ抽選を行う方式」を採用しています。ART中のステージ（1セットごとに内部状態に応じて変化）によって、上乗せ期待度が変化します。

ボーナスは2種類存在します。「北斗揃い」に相当する「蒼天の拳」揃い（蒼天ビッグ）と、「赤7揃い」に相当する「玉玲（白7）揃い」（玉玲ビッグ）です。どちらのボーナスも305枚以上のコインを獲得できます。「蒼天ビッグ」の場合は、ボーナス終了後に無条件で「天授の儀」に突入します。「玉玲ビッグ」でも、最後の10ゲームはバトル演出となり、拳志郎が敗北しなければ「死合の刻」に突入します。ビッグボーナス中には「青7揃い」の告知が発生する可能性があり、見事揃えることができればARTの突入または継続が確定します。

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