パット・ブラッドリー

パット・ブラッドリーは、1951年3月24日、マサチューセッツ州ウェストフォードで生まれました。アマチュア時代からその才能を発揮し、数々のタイトルを獲得。1974年にプロ転向後、LPGAツアーで目覚ましい活躍を見せました。

アマチュア時代

ブラッドリーは、1967年と1969年にニューハンプシャーアマチュア大会、1972年と1973年にニューイングランドアマチュア大会を制覇。フロリダ国際大学ゴルフチームでは、1970年にオールアメリカンの称号を得ました。1973年には、LPGAツアーの大会であるバーディンズ・インビテーショナルにアマチュアとして出場し、12位タイという好成績を収めました。

プロ転向後

1974年にプロに転向したブラッドリーは、1976年のガールトーククラシックでLPGAツアー初優勝を飾りました。この年は6大会で2位となるなど、着実に力をつけていきました。1978年には3勝を挙げ、その才能を開花させます。

ブラッドリーが最も輝いたのは、1980年代前半から半ばにかけてです。1983年（4勝）と1986年（5勝）には、LPGA年間最多勝利選手に輝きました。メジャー大会では、1980年のピーター・ジャクソン・クラシックで初制覇。その後、1981年の全米女子オープン、1985年のデュモーリエ・クラシックでも優勝を果たしました。

1986年には、LPGAメジャー4大会のうち3大会（デュモーリエ・クラシック、ナビスコ・ダイナ・ショア大会、全米女子プロゴルフ選手権）を制覇するという偉業を達成。全米女子オープンでは5位タイに終わり、年間グランドスラム達成はなりませんでしたが、この年は賞金女王とベアトロフィー（年間最少平均スコア）も獲得し、まさにキャリアの絶頂期を迎えました。

1988年にはバセドウ病と診断され、苦しい時期もありましたが、1989年には見事に復調。1990年には3勝を挙げるなど、再びトッププレーヤーとして活躍しました。

1991年には、4勝を挙げて2度目の賞金女王とベアトロフィーを獲得。さらに、2度目のLPGAプレーヤー・オブ・ザ・イヤーにも選出され、世界ゴルフ殿堂入りを果たしました。

1992年7月22日付のニューヨーク・タイムズは、ブラッドリーをLPGAツアーにおけるベストプレーヤーであり、ロングパットとコースマネジメントに最も優れている選手であると評価しました。LPGAでの最後の勝利は1995年でした。

スポーツ心理学者のボブ・ロッテラは、1996年の著書で、ブラッドリーを「自分の知る限り最も精神的にタフなスポーツマン」と評しました。彼女はルイーズ・サグス、ミッキー・ライトに次いで、「キャリア・グランドスラム」を達成した3人目の女性です。

主な記録とタイトル

LPGAツアー通算31勝（メジャー6勝）
賞金女王：2回（1986年、1991年）
ベアトロフィー：2回（1986年、1991年）
LPGAプレーヤー・オブ・ザ・イヤー：2回（1986年、1991年）
* 世界ゴルフ殿堂入り

パット・ブラッドリーは、その卓越した技術と精神力で、女子ゴルフ界に多大な影響を与えた偉大なゴルファーとして、その名を永遠に刻んでいます。

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