パット・ボナー

パトリック・ジョセフ「パット」ボナー

パトリック・ジョセフ「パット」ボナー（Patrick Joseph "Pat" Bonner）は、1960年にアイルランドのドニゴール県クロウグラスに生まれた元サッカー選手であり、サッカー指導者でもあります。彼のポジションはゴールキーパー（GK）であり、サッカーキャリアの大部分をスコットランドの名門クラブ、セルティックFCで過ごしました。

クラブキャリアのスタート

ボナーは、英レスター・シティFCの下部組織でサッカーを学んだ後、1978年にセルティックFCに入団します。彼はその後、セルティックの一員として、スコティッシュ・プレミアリーグで長いキャリアを築き、最終的には642試合に出場し、483試合でのリーグ戦出場という記録を誇ります。

彼の在籍期間中、セルティックはリーグ優勝を5回（1979, 1981, 1982, 1986, 1988）、スコティッシュカップを5回（1980, 1985, 1988, 1989, 1995）獲得し、ボナーはその成功に大きく貢献しました。

アイルランド代表としての活躍

ボナーは、1981年のポーランド戦でアイルランド代表として初出場を果たします。彼の活躍を背景に、アイルランド代表は1980年代後半から成長を遂げ、1988年のUEFA欧州選手権ではイングランドを破り、オランダに対しても接戦を演じるなどの成果を上げました。

1990年のFIFAワールドカップ・イタリア大会では、アイルランド代表はベスト8に進出し、1994年のFIFAワールドカップ・アメリカ大会でもイタリアを敗り、ベスト16に進出するという偉業を達成しました。ボナーは、1995年に代表から退くまでに合計80試合に出場しました。

引退後のキャリア

引退後、ボナーはサッカー指導者としての道を選びます。彼はアイルランドサッカー協会にてゴールキーパーコーチを務め、その後2003年にはテクニカルディレクターに就任しました。さらに、TV3アイルランドのサッカー解説者としても活動し、サッカー界での存在感を発揮しています。

エピソード

興味深いことに、ボナーの息子アンドリュー・ボナーもサッカー選手として活躍しており、ポジションは父とは異なりフォワードです。また、1990年のW杯イタリア大会では、対エジプト戦の試合終盤で時間稼ぎを行ったことが、1992年に新設されたバックパス・ルールに影響を与えたとも言われています。

ボナーはアイルランドサッカーのレジェンドとして、その卓越した技術とリーダーシップで記憶され続けており、今なお多くのサッカーファンに愛されています。

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