パティ・ジェンキンス

パティ・ジェンキンスは、1971年7月24日にカリフォルニア州ヴィクターヴィルで生まれたアメリカ合衆国の映画監督、脚本家です。彼女の幼少期は、戦闘機操縦士である父親の仕事の関係で、世界各地を転々としながら過ごしました。多様な文化に触れる経験が、彼女の作品に影響を与えていると考えられます。

高校時代には音楽と写真を学び、芸術への関心を深めました。その後、ニューヨークにある名門美術大学であるクーパー・ユニオンに進学し、絵画を専攻しました。さらに、映画制作の道に進むことを決意し、アメリカン・フィルム・インスティチュート（AFI）で演出を学び、映画監督としての基礎を築きました。

2003年、ジェンキンスは『モンスター』で長編映画監督デビューを果たしました。この作品は、実在の連続殺人犯であるアイリーン・ウォーノスをシャーリーズ・セロンが演じ、セロンはアカデミー主演女優賞を受賞しました。ジェンキンス自身も、その演出が高く評価され、映画監督としての地位を確立しました。

2017年には、DCコミックスのスーパーヒロインを主人公にした『ワンダーウーマン』を監督しました。ガル・ガドットが主演を務めたこの作品は、批評家からも観客からも絶賛され、世界中で大ヒットを記録しました。特に、オープニング興行収入で首位を獲得し、初週末の興行収入は女性監督作品として最高記録を更新しました。さらに、世界興行収入でも『カンフー・パンダ2』を超え、アニメ作品を含めた女性監督作品として史上最高記録を樹立しました。

『ワンダーウーマン』の成功は、ジェンキンスのキャリアにおける大きな転換点となりました。彼女は、ハリウッドにおける女性監督の地位向上に大きく貢献した人物として評価されています。また、スーパーヒーロー映画というジャンルにおいて、女性の視点を取り入れた作品を作り上げた功績も称えられています。この成功を受けて、2019年公開予定の続編『ワンダーウーマン1984』の監督も決定しました。続編もまた、彼女の手腕によって大成功を収めました。

ジェンキンスは、映画監督としてだけでなく、脚本家としても才能を発揮しています。彼女が手がけた作品は、人間ドラマからアクションまで、幅広いジャンルに及びます。今後の活躍がますます期待される映画監督の一人です。

フィルモグラフィー

映画
モンスター (2003) - 監督・脚本
ワンダーウーマン (2017) - 監督
ワンダーウーマン1984 (2020) - 監督・脚本

テレビ
The Killing (2011) - 監督 (パイロット版)
* Betrayal (2013) - 監督 (2エピソード)

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