パテント (機関誌)

『パテント』誌について

『パテント』は日本弁理士会が発行する機関誌で、知的財産権に関する専門情報を提供しています。これには特許や商標に関する論文や業界動向を取り扱ったコラムが含まれます。1932年に創刊された「特許と商標」を前身とし、1948年からは『パテント』として刊行が続いています。発行部数は2017年3月時点で12,500冊となっており、会員の皆様だけでなく一般の方にも幅広く配布されています。

記事内容

『パテント』は、弁理士資格を持つ日本弁理士会の会員や知的財産権に関する専門的な知識を持つ研究者からの寄稿を掲載しています。各原稿は査読を経て質の高い内容が保障されています。発行間隔は月刊で、毎月10日には最新号が発行され、幅広いテーマにわたる論文を紹介します。特集原稿と一般原稿の二つに分けられ、特集は必ず一つのテーマで構成されますが、特定の場合には複数テーマを扱うこともあります。

月刊『パテント』は、会誌編集部が特集テーマを決め、弁理士会の専門家によって執筆が行われます。非会員からの寄稿も受け入れていますが、特に5月号には知的財産の研究発表会が設けられ、多くの論文が掲載されます。一般原稿には、会員や知的財産の実務者、さらには法科大学院の学生などが寄稿できます。

編集体制

編集作業は6つの班に分かれて行われ、各班が2か月ごとに月刊誌を担当します。班長が編集長を務めるローテーション方式を採用し、特集と一般原稿を分けて管理しています。これにより、より専門的な内容を確保し、査読を経た質の高い記事が提供されます。

書式と著作権

掲載する論文は特許庁が求める書式に基づき、偏りなく整えられています。原稿はA4サイズで、基本的な構成はタイトル、著者、要約と続きます。著作権は著者に帰属しますが、掲載後は一定期間、他所への転載が禁止されます。

別冊『パテント』

別冊『パテント』は、日本弁理士会の付属機関によって不定期に刊行され、研究成果が取りまとめられています。発行数は年に2～3冊程度で、特定のテーマに焦点を当てた論文が収載されています。

結論

『パテント』誌は、知的財産権に関する最新の研究と情報の発信源であり、専門家のみならず一般の購読者にもその内容を提供しています。特許庁や裁判所などの公的機関にも配布されており、知的財産権に関する知識の普及に寄与しています。今後も、知的財産の専門的な議論を続ける場として期待される存在です。

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