パーシー・ノエル

エドモンド・パーシー・ノエル（Edmond (Ephraim) Percy Noël、1882年8月4日 - 1958年）は、アメリカ合衆国出身のジャーナリストです。第一次世界大戦中はフランスの従軍記者として戦場を駆け巡り、その後、アメリカ国内の新聞社でキャリアを積みました。具体的には、フィラデルフィア市のパブリック・レジャー紙で通信員を務め、ジャーナリストとしての経験を重ねました。

その後、ノエルは活動の拠点を日本に移し、大阪毎日新聞社に入社。社員として日本の情報を世界に発信する役割を担いました。さらに、フランスのヘラルドトリビューン紙やアントランシジャン紙でも通信員として活躍し、国際的な視点を持つジャーナリストとしての地位を確立しました。

ノエルは、執筆活動にも力を入れており、多数の著作を残しています。航空分野では、アメリカの航空週刊誌『Aero and hydro; America's aviation weekly』を著し、専門的な知識を披露しました。また、オペラ台本にも才能を発揮し、『黒船』や『Ayame』（1935年パリ初演）といった作品を世に送り出しました。

日本に関する著作としては、『When Japan Fights』（1937年、北星堂出版）や『戦時日本の内情を衝く』三、パーシー・ノエルの日本視察記（1938年）などがあります。これらの作品では、ジャーナリストとしての鋭い視点から、当時の日本の状況を分析し、国際社会に伝えています。特に、『戦時日本の内情を衝く』では、当時の日本の社会情勢や政治状況について深く掘り下げた内容が記されており、貴重な歴史資料となっています。

また、彼の息子であるヘンリー・マーティン・ノエルも著述家として活躍しており、日本での生活を綴った『Karakoro At Home In Japan』（1939年）を執筆しています。これは、パーシー・ノエルが日本で築いた人脈や文化的な影響が、息子にも及んだことを示唆しています。

エドモンド・パーシー・ノエルの足跡を辿る上で、重要な参考文献として、以下の資料が挙げられます。

「JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.B03040942500、外国新聞通信機関及通信員関係雑件／通信員ノ部／米国人ノ部 第三巻(B-1-3-2-107)(外務省外交史料館)」 ４．Ｎの部／３）E Percy Noel
「JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.B02030984400、外国新聞記者、通信員関係雑件／米国人ノ部 第三巻(A-3-5-004)(外務省外交史料館)」Ｎの部／１．ノエル（Percy Noel）

これらの資料からは、当時の外務省がノエルをどのように捉えていたのか、また、彼の活動がどのように記録されていたのかを知ることができます。これらの資料を基に、エドモンド・パーシー・ノエルのジャーナリストとしての軌跡をより深く理解することができるでしょう。

エドモンド・パーシー・ノエルは、第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて、激動の時代をジャーナリストとして駆け抜けた人物です。彼の著作は、当時の国際情勢や日本の社会状況を知る上で貴重な資料であり、現代においても重要な意味を持っています。

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